toscanaAC’s blog

雑記です。

ゲーム感想 サスペクツルーム - 警視庁門前署取調班 -

個人的には、微妙・・。

サスペクツルーム - 警視庁門前署取調班 -

サスペクツルーム - 警視庁門前署取調班 -

先日発売されたオレンジの新作アドベンチャーゲーム「サスペクツルーム」をプレイしてクリアしたので、感想を書いてみたいと思う。私の場合気に入っている会社のゲームなので体験版をプレイせずに買ってしまったけど、検討している人は体験版をプレイして判断してもいいかと思う。

あと、オレンジのアドベンチャーゲームは、このゲーム含め女性が主人公になるゲームが多めで軽めの恋愛要素も入っていたりするんだけど、今回のサスペクツルームではそれが無い。私としては全然気にならないところだけど、そういうのが好きな人はそのへんも加味して検討する形になるのかな・・。

個人的には冒頭に書いたように微妙な印象だ。ゲーム感想は後述するけど、端的に言えば面白くないわけではないけど、ゲームのストーリーというかシナリオの部分ではイマイチ感が強い。

ということで、まずはシステム周り。

システム周り

設定画面

設定画面では、メッセージ表示速度やウィンドウの透明度、音量調節ができる。操作ボタンの表示/非表示もできるようになっている。それと先日プレイしたカテゴリーIでは操作ボタンが見づらかったけど、サスペクツルームでは透明度を上げても見やすくなっている。

セーブスロット

セーブスロットはオートセーブを含め30スロット用意されている。カテゴリーIと同じだ。このセーブスロット、後でゲーム感想の問題点としてあげるけど、ちょっと解りづらいところがある。

チャート

チャートも他のオレンジのアドベンチャーゲームと同様に用意されている。ちなみに、今回のゲームはバッドエンドが結構多い。(ゴシックマーダーなんかがこんな感じだったかな・・失敗=バッドエンドという感じで)

スペシャ

スペシャルでは、ギャラリーとミュージック、そしておまけストーリーがあり、ミュージックとおまけストーリーはトゥルーエンドを見ることで開放される。

ちなみに、おまけストーリーは取調班のちょっとした会話を楽しむものでゲームといったものではないため、本当におまけという位置づけだ。

ゲーム中のメニュー

ゲーム中にZRボタン押下でメニューを呼び出すことができる。セーブやロード、設定変更やチャートから再開したりなどができるようになっている。

登場人物


真野ハルカ

真野ハルカ

このゲームの主人公で、警視庁の警察官。交番勤務から異動希望で取調官になった新人取調官。門前警察署に設置された取調班に配属される。

普通に元気な女性という印象だけど、これといって特徴がない。ゲーム中の取調は全てハルカが担当することになるんだけど、なぜそこまで期待されているのか?などの説明は特になかったりする。


ウーパ

ウーパ

門前警察署取調班専用のマスコットAIで人格も持っている。捜査情報の共有や情報検索などができ、取調に必要な事件等のおおまかな情報はウーパの説明を聞くだけで済むようになっている。これまでのディープラーニングを終えてハルカの配属と同時に実戦投入され、ハルカの相棒となる。

スマホアプリで、画面内表示以外に立体3D投影ができる。ただ、スマホアプリを入れている取調班(や署長)にしか見えないため他の人のいるところで会話する独り言を言っている状態にみえてしまう。

見た目がウーパールーパーしてるので、まんまな名前だ。

ちなみに署長のことを姐さんと呼び、班長のことを親分と呼んでいる。「あいあいさー」とか「がってんしょーち」とか、AIの割に言葉が妙に人間臭い。


峯村リョウコ

峯村リョウコ

門前警察署の署長。時間に厳しい。

門前警察署に取調班を設置した人物で、門前警察署をモデルケースとして全国の警察署に広めることも考えている。


榊原ユキヒコ

榊原ユキヒコ

取調班の班長。人手不足で忙しく、働きすぎで普段から寝不足気味。無精髭を生やしている。

取調班の班長としてメンバーに指示出しを行っている。

以前科警研にいたが人間関係がよくなかったため、取調班に異動した。


小柴レオ

小柴レオ

取調班の聞き込み担当。あまり難しいことはわからなく、いわゆる脳筋タイプ。現場捜査の時は、ハルカが現場の確認をし小柴が周辺の聞き込みをおこなうことが多い。

四ノ宮とは、お互いからかい合ういいコンビになっている。


四ノ宮ミズキ

四ノ宮ミズキ

取調班のエンジニア兼情報分析担当。まだ16才なものの、アメリカの大学を飛び級で卒業している天才で、プログラムサスペクツの開発者。

プログラムサスペクツでは、取調班のメンバーと取調室内でも会話ができそれらは被疑者に聞こえることはない。また、被疑者の身体状態の監視を行い、体温や心拍数などを知ることができる。

アメリカの大学に通っていたからかもしれないけど、会話にちょっとした英語が混じってくる。あと、小柴のことを柴犬と呼んだりする。

ゲームシステム

ゲームシステムもこれまでのオレンジのゲームと内容は違うものの同じ仕組みになっている。ちなみに会話などで初めて表示される場合の文字の色は白で、既に交わされた会話や情報などはオレンジ色で表示されるようになる。

証拠品

ウーパから説明された事件の概要や現場の捜査などから得られた証拠は、手帳に記録される。ZLボタン押下で基本好きな時に見ることができる。また、取調の時に証拠品を見せることで相手を説得したり追い込んだりする際にも使われる。

人物ファイル

手帳の証拠品表示からRボタン押下で事件に関連する人物や取調班の主要な人物の情報を見ることができる。こちらは、プレイヤーがゲームを中断して後から再開する時など思い出すのに便利だ。(ぶっ通しでプレイした場合、ここを見ることはほとんど無いと思う)

マップ

現場への捜査の際にマップ表示で移動先を選択する。任意の場所に行くことができないので、あまり意味はないものの現場に行く時や警察署に戻る時に別の場所に行こうとすると、ウーパや同行した取調班メンバーから指摘される。

方向キーで移動先を選択するんだけど、やっぱりこれまでのゲームと同じようにやりづらい。

調査

事件現場や被疑者の家宅捜索の際に表示される。目のマークがついた箇所を選択して情報を確認し、全ての情報を確認が終われば調査終了となる。重要な情報は手帳に証拠として記載されるので、その時の情報を見逃しても手帳で確認できるので問題ない。

ただ、調査以外で班長に報告する際にも使われる(怪しい場所や違和感のある場所など)ので、スキップせずによく見ながら進めたほうがいい。

取調/推理

これまでのオレンジのアドベンチャーゲームと同様の仕組みになっていて、被疑者の取調や事件の推理などでライフ表示されて正しい選択肢を選んでいくことで相手のライフを削っていく論破パートが表示される。

取調の時は、被疑者から「聞き出す」「観察する」「証拠を見せる」の3種類のコマンドでやりとりをしていくパターンと、「真相に迫る」で見せる証拠品を選択しながら相手を自白させていくパターンがある。

この選択でミスし自分のライフが減って全てなくなると、ゲームオーバー(バッドエンド)となるようだ。

ちなみに、正しい選択肢を選ぶとハルカの顔がカットインされる。

ゲーム感想

ということで、ゲーム感想。

まずは冒頭で書いたように微妙ということ。これは主人公や取調班の背景や過去といったものが無いため、それらが事件と絡むケースがないという点だ。結果としてストーリーは各章でブツぎれになっていて深みが無い。また、背景や過去が無いなら全5章を通したような事件があるか?といえば、それも無いため話のまとまり感が無いことも微妙と感じている。

たとえば、4章と5章は前後編だけどここで発生した事件の前段階の情報を1~3章で断片的に出したりすればまだ最後の盛り上がりに繋がるとは思うんだけど、そういうのが無い。これまでのオレンジのアドベンチャーゲームならそういったものを出しつつ各章の事件を解いていくというスタイルだったと思うんだけどね・・。今回はシナリオを外部の会社に依頼したからなんだろうか、、モヤモヤ感が消えない。

面白くないわけではないけど、上に書いたような部分で微妙と感じたのがプレイしての感想だ。(関係ないけど、先日記事にした逆転裁判と方向性というかゲームシステムの傾向が似ているため、プレイしながら思い出してちょっと嫌な気分にもなってしまった・・)

さて、プレイしていて感じた問題点もあるので挙げてみる。


画面が揺れる

被疑者が観念した時やその他ビックリするような出来事があった時など、画面が小刻みに揺れる。先日カプコン逆転裁判123の感想記事で書いたけど、この画面が揺れるというのはわずかな時間でも見ていて目が疲れる人もいるので、つけるなとは言わないものの設定でON/OFFできるようにして欲しいかな。


セーブスロットがわかりにくい

システム周りのところで書いたけど、ゲームをセーブするときにスロットを選択するのがわかりづらい。上書きする場合など、現在選択されているスロットは、スロット内に表示される場面が着色されるんだけど色が淡めでわかりづらい。外側の枠の色を変えるとかしてくれればわかりやすいのに、なんでこんなわかりにくい表示にしてしまったのか、理解に苦しむ。


1章の証拠品提示がわかりにくい

1章はある意味チュートリアルな内容になっているんだけど、最後の方で被疑者に提示する証拠品の選択がわかりにくかった。プレイする人によって感じ方は違うかもしれないけど、証拠品を2つ提示する場面で関係のありそうな証拠品が複数あり、その中で有力候補と思っていたものが違っているという状況だった。

個人的には、証拠品として提示しなければならない説明が適切ではないと思っている。事件を起こした動機となる証拠を2つ選択、ならわかるんだけど「13個目が破損したことは・・」と表現されているのはしっくりこない。というか分かりにくすぎる。

この1章の取調以外ではほぼノーミスでいけるぐらいにわかりやすいのに、この場所だけ何度もミスをしてしまった。大きな違和感と疑問を感じている部分だ。


変換ミス?

これは問題ではないんだけど、違和感があったので書く。3章の事件の中でK県K市と表現されるところがあるんだけど、途中から神奈川県◯◯海岸といった表示に変わった。

で、そのまま神奈川県◯◯海岸という表現になるのか?と思ったら、またK県K市と表現されることがあり変換ミスかな?と思っている。


トリックがおかしい

これも上記の3章の事件だけど、被疑者は終電すら無い夜中に車を運転して海岸へ行っている。しかし、その車は乗り捨てられている。では、どうやって被疑者は家に戻ったのか?早朝に電車で戻ったとしたら、駅員とかの証言が取れると思うので、取調でそこに言及することも無いのはトリックとしてはツメが甘すぎる印象がある。


短め

全章通しての事件といったものが無いせいか、プレイ時間は私の場合5時間程度だったものの、短いと感じている。ゲームの値段から考えれば十分だとは思うものの、1~3章の事件は掘り下げが欲しかったかな・・。4章5章は、面白かったのでそこが残念だ。

最後に

ということで、結構キツめの感想となってしまったけど、変なミニゲームが入っているわけでもないし効果音がうるさすぎるとか、笑えない会話やオーバーリアクションも無いので、その点では楽しんでプレイすることができたと思っている。

シナリオやストーリーに関しては、次回作に期待したいところだ。

以上、サスペクツルームの感想でした。