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雑記です。

ゲーム感想 少女首領の推理領域 黄金島の密約

こちらも面白かった。

少女首領の推理領域 黄金島の密約

少女首領の推理領域 黄金島の密約

先日クリアした「未然探偵 The Protea Cases」の後にプレイしたのがこの「少女首領の推理領域 黄金島の密約」だ。Orange制作のアドベンチャーゲームで第2弾となっている。

こちらも公式サイトに概要は載っているものの簡単に書いてみる。主人公はリサ・グリーン、ロンドン在住で春休みを利用して故郷のグイムル島(イギリス領)にやってきた。目的は母の遺灰を埋葬するため。両親が離婚し、母方で育ったリサは現在大学の法医学部に在籍する大学生。

母の遺灰をグイムル島から少し離れた母の故郷であるレイナス島へ埋葬できるよう父にお願いをした翌日、父が遺体となって発見される。父の不審死と母の遺灰の埋葬のために、マフィアのボスであった父の跡を継ぎ自ら調査に乗り出す、という話になっている。

ゴシックマーダーや未然探偵と違い、いわゆる特殊能力(ゴシックマーダーは予知夢、未然探偵はプロテア)を備えることなく事件を調査していくオーソドックスなタイプの推理アドベンチャーになっている。ほぼ1本道で進めていくことができ、どちらかといえば推理を楽しむというよりはストーリーを楽しむといった方向のゲームになっている。

で、プレイしてクリアしたので感想を書いてみたいと思う。

システム周り

まずはシステム周りについて。

オプション設定はキャプチャ撮り忘れたので省略。未然探偵と同じ設定内容になっていて、メッセージの表示速度やBGMなどの音量に関する設定ができる。(というか、ゲーム発売の時系列としては第2弾のこちらが先だけどね・・)

チャート図

チャート図も同様で、各チャプターに対して物語の進み具合と分岐などが表示される。「BRANCH」と書かれている項目は主人公と恋愛関係になる相手との分岐となっていて、横線で分かれる分岐は基本的にストーリー分岐ではなくBAD ENDとなる。ただ、今回はTRUE END 以外に ANOTHER ENDと呼ばれるものがあるため、恋愛関係になる相手によってはANOTHER ENDとなる。

未然探偵と同じくこちらも恋愛関係の対象者は3人だ。

キャラクター


リサ・グリーン

リサ・グリーン

主人公。冒頭にも書いたけど母の遺灰を故郷に埋葬するためにグイムル島へやってきた大学生。父親の不審死を調査したくてもマフィアが牛耳るグイムルでは、警察は役にたたず関係者からの協力も得られない。失意のどん底にいる時にリサのボディガードからボスになれば調査ができるとアドバイスを受け、父の死の真相を探るべくボスに就任。ボディーガードと一緒に調査を進めていく。

以前住んでいたグイムル諸島内のレイナス島には10年前の嵐の後に立ち入り禁止となり、その後に両親が離婚、家族がバラバラになってしまった。そんな不幸の中で島を引き払う時、とある少年から「島一面にこの花が咲き誇った時、ここに帰ってきて」、と言われたことを胸に秘めている。何故少年がそんなことを言ったのかは、解っていない。


ハドリー・ゴドウィン

ハドリー・ゴドウィン

主人公の父親。グイムルの4大マフィア「ベッセル」のボス。部下たちには厳しい顔を見せるものの、娘であるリサにはいつも優しい顔を見せる良き父親。

母の遺灰をレイナス島に埋葬することを依頼され苦悶に満ちた顔を見せるものの、何とかしようとしていた。リサとの再開の翌日、海岸で遺体となって発見される。


ルイス・ダーク

ルイス・ダーク

主人公のボディガード。リサの父であるボスの命令でボディーガードをしているけど、リサが困った時の助言やフォローなどのお世話も行ってくれている。素性はあまり知られておらず、1年前にグイムルに来ておりリサの父からの信頼も厚いようだ。

普段、左脇に銃のホルスターをぶら下げていて、こちらに危害を加えそうな者や危険を察知した時には躊躇なく銃を抜くなど頼りがいのある存在。リサの父親が亡くなった後は、リサの調査に同行してくれる。

右目に眼帯をつけているものの、リサにはどこかしら10年前の花をくれた少年の面影をルイスに感じとっている。

主人公の恋愛対象の一人だ。


ライアン・スピアーズ

ライアン・スピアーズ

イムルの4大マフィア「カットラス」のボス。序盤に主人公の荷物がひったくりにあった後、銃を抜いたルイスと話してその場を収めている。性格は短気で喧嘩っ早く、感情的になりやすい。やんちゃなガキんちょが、そのまま大人になってマフィアのボスになったような人物。

リサのことは気に入っているようで、フォローしてくれることも多い。

こちらも主人公の恋愛対象の一人なんだけど、このライアンのエンドはちょっとわかりにくいかもしれない。恋愛関係のポイントを稼いでおいて最後まで行けば到達できるというものではないため、セーブを利用しつつ何度か試す必要があると思う。それと、ライアンエンドは、個人的にちょっとイヤだ・・w


クライド・ヴァーナ

クライド・ヴァーナ

イムルの4大マフィア「ダイアデム」のボス。主人公の父親が浜辺で見つかった時に偶然出会うが、遺体が経営しているホテルの砂浜(月の砂浜)に上がらなくてよかったと話し主人公の怒りを買う。性格はライアンとは真逆で冷静で落ち着いて行動し、論理的に考えるタイプ。少々キザな振る舞いをする。

ヴァーナホテルを経営しており、グイムルへは1ヶ月前にやってきた。ダイアデムの本部はロンドンで、大ボスはクライドの父親。この島へは父親の命令で就任している。

リサの推理力を買っていて、問題解決の際に彼女に任せることや指示に従うことも多い。

こちらも主人公の恋愛対象の一人だ。


ダリル・ガルシア

ダリル・ガルシア

イムルの4大マフィア「ロボ・カルテル」のボス。主人公の父親ハドリーとは古い友人で、ハドリーの事件究明にマフィアの中では一番協力的だ。スキンヘッドでガタイがいいおっさんの見た目の割に、冷静で平和的な対応をするマフィアらしくないボス。

10年前、ハドリーと一緒にとある取引をしており、そのことが物語に関わっている。また、パブのコージーの経営に関わっている。

ちなみにダリルは恋愛対象では無い(当然だけど・・)


イーサン・ヒル

イーサン・ヒル

イムルにある警察署(中央署)の刑事。主人公の父親の事件の関わりから何かと情報交換をしている。このグイムルではマフィアが幅を利かせているため、警察はあまり頼りにされていない。またマフィアの力が強すぎるため、余程の証拠が無い限り強制捜査もできない有様でマフィアのボス達にお伺いを立ててから捜査を行っている。

主人公には協力的。この人も恋愛対象では無い。


アーノルド・スミス

アーノルド・スミス

主人公の父親がボスを務めるマフィア「ベッセル」のNo2となる幹部。序盤でボスのハドリーから叱責を受けていた。不正の疑いをかけられていた模様で、資料の出し直し命令を対応している最中にボスの不審死事件が起きる。

No2の立場として自分がボスになると宣言し、グイムルの4大マフィアが集まるコミッションで認めてもらう予定だったが、ルイスの機転でリサがボスになることになり、目論見が崩れてしまった。

主人公と敵対関係になる存在のため、当然この人も恋愛対象ではない。


カイ

カイ

主人公の父親がボスを務めるマフィア「ベッセル」の構成員。つまり下っ端。ちょっと感情的な部分があるものの、主人公のために色々と奔走してくれる。No2のアーノルドのことをよく思っていない。


ソフィ

ソフィ

マフィア「ダイアデム」のボスであるクライドの秘書的存在。浜辺で遺体が上がった時に「せっかくの神聖な場所があんな死体に汚されなくて」と言い放ちリサの怒りを買った女性。見た目は清潔感のあるきれいな女性に見えるけど、意外と腹黒いというかダークな一面を持つ。

クライドにとっては言われたことを忠実に守る良き部下であり、ソフィの方もクライドに全幅の信頼を置いている模様。


シェイラ

シェイラ

パブ コージーの店員。主人公が調査に来た時は、お客のことは話せないと、取り付く島もない状態だった。「ロボ・カルテル」のボス ダリルの協力を得てからは、人が変わったように色々と話してくれる。

ゲームシステム

未然探偵の記事と同じことを書くけど、ゲームは基本的にストーリにー合わせた会話と選択肢(分岐のものと、カテゴリ分け、恋愛要素に絡むもの)で構成されていて、話が進んでいくと探索を行う場面や論破する場面が出てくる。

他に記憶(memory)のメニューから事件に関する証拠や記憶したこと、会った人物などを見ることができるようになっている。また、Lボタンで会話のログを表示することもできるので、論破する場面などではログを見つつ相手を論破する証拠や根拠などを考えるのに役立つ。


記憶 プロフィール

プロフィール

プロフィールはこれまでに会ったことのある人が記録される。その人物に対して簡単な説明も記載されている。


記憶 アイテム

アイテム

アイテムには調査などで得たものや特記事項などが記載されている。


マップ

マップ画面

物語が進行していくと、事件に関して聞き取り調査を行う場所にマップで移動することになる。ここは基本行ける場所が限られているので、対象外の場所に移動しようとしても、今は違うところを調べるべき、みたいなことを言われて移動できない。

また、まだマフィアとの協力体制が整わず調査ができない場所にはカギマークがつく。物語が進行しマフィアなどの協力が得られると開放される。


探索パート

探索パート

調査の段階で不意に探索パートに移行する。この探索パートは特に時間制限とかがあるわけでもないので、全て調べ終えると通常の会話のパートに戻る。ここでは、印のついた場所を調べることで新たな手がかりを見つける場面で、この探索を行うことで事件の真相に一歩近づくことができる。

あと、ちょっとした謎解きもある。チェスの駒を並べたり、金庫の法則性を分析したり、方角を示したりなど様々だ。


論破パート

論破パート

ある程度証拠が固まってきたところで、事件の核心に踏み込む際に疑いの人物に質問を浴びせるパートに移行する。私は勝手に論破パートと言っているけど、要は相手に質問をぶつけたり証拠を見せて追い詰めていくパートになっている。相手に対する鋭い指摘には主人公の顔のアップがカットインされる。

感想

ということで、問題点については未然探偵と同じでマップや探索時のカーソルの動きがやりづらいことぐらいかな。

で、感想としてはマンガのブラックラグーンを思い出した。ロアナプラという島でロシア、香港、イタリア、コロンビアの4つのマフィアがお互いのシノギのために協定を結び悪の街としてロアナプラを発展させていくことに腐心している。まさにグイムルはロアナプラの状態で、4つのマフィアがお互いのために協定を結んで街を動かしているし、運び屋(ブラックラグーンでは主人公)も出てくる。

そう考えるとブラックラグーンにインスパイアされたゲームなんじゃないだろうか?って勘ぐってしまうw

未然探偵のように物語の奥深さはあまり感じられなかったけど、最後は人によっては黄金島とはこういうことか、と感動できるかもしれない。

同じ系統で推理ものが第4弾、第5弾と出て欲しいけど、個人的には本格推理物やガラッと変わるマルチエンディングなアドベンチャーを作ってみても面白いんじゃないかと思っている。

それと、ゴシックマーダーも未然探偵も一緒ではあるんだけど、キャラ絵のバランスがいいと思っている。いわゆる男性向けのアドベンチャーゲームのキャラは、必要以上に胸が大きかったり、やたらと露出度が高かったりすることが多いんだけど、これらのゲームの場合はやや女性向けのためそういった要素がほぼ無く、人の体型というかバランスがちゃんとしている感がある。

やや男性がイケメンすぎるきらい(やや、じゃないか・・)があるものの、それでも人間性とか含めバランスがいいんじゃないだろうか。男性向けだと、意味不明なツンデレとか好かれる要素がなさそうなのに主人公の男性を好いていたりなんてことがよく出てくる。どちらかに極端に振ったアドベンチャーよりどちらでも楽しめる要素のアドベンチャーの方が安心して楽しめるかな、なんてことをコレをプレイしながら考えた。

以上、少女首領の推理領域 黄金島の密約 の感想でした。