toscanaAC’s blog

雑記です。

ゲーム感想 Buddy Collection Extra -胡蝶荘の奇妙な五人-

今度は色々と変わって面白いけど、音声がアウト。

Buddy Collection Extra

Buddy Collection Extra

昨年末、年末年始用にメンヘラフレシアと一緒に買ってプレイした Buddy Collection の番外編になるBuddy Collection Extra。こちらも一緒に購入して年始にプレイしてクリア(といってもクリアしたのは1週間ぐらい前だけど)したので、感想を書いてみる。

基本的なゲームシステムや出てくるキャラも同じで、主人公とバディ候補の3人、教師なんだけど、今回は演習ではなく実習がゲームの内容になっている。

実習は単なる人探しで選択肢もなくほぼワンシーンで終了するけど、台風によって出張先から帰れなくなってしまう主人公とバディ候補が人探しの依頼主の計らいで知り合いの家(胡蝶荘)に泊めてもらうことになり、そこで起きた事件がゲームのメインとなる。

前回は5話連続の1番目のストーリーになるので大きく変更することができなかったのに対し、今回は番外編として作られているので、物語のコアとなる部分は同じなんだけど選んだバディに応じて発生する事件が変わってくる。

ルート(シナリオ)分岐

更に各バディのシナリオを全てクリアすると、3人のバディ全員が一緒に行った場合のシナリオが選択できるようになっている。いわゆるTRUE END的なもので、シナリオの重なる部分は端折りつつ3人だからこその真実に辿り着くことができるようになっていて、なかなか面白い。

それと、前回の if にあった佐伯先生ルートが今回も存在する。こちらも3人のシナリオをクリアすることで選ぶことができるようになるんだけど、前回同様最後に佐伯先生の思惑を聞くことができる。

ゲームのメインとなる胡蝶荘では家主である久喜 桜太郎が妹の久喜 アゲハの友人を招いている。妹の自殺の理由を探ろうとしている中で発生した事件を解いていくというのが各シナリオの共通部分になっている。

ということで、まずは前作から出てくる各バディと先生について。

戌亥 信吾

戌亥 信吾

前回同様に勘の冴えわたる戌亥。今回は主人公と一緒でも主人公が嫌疑をかけられ離れてしまう。

胡蝶荘で発生した殺人事件をこれまでの勘頼りではなくキチンと捜査をすることになるところが面白く、この戌亥の時だけ検査キットを使用した捜査を行う捜査モードがある。

特に捜査モードは1回だけでなく2回あるので、検査キットを使いすぎてしまうと必要な時に使えずBAD ENDになる。なかなか緊張感のある捜査モードではあるんだけど、BAD ENDで捜査モードからやり直す場合は全部補充されるのでやり直せばクリアするのは容易い。

前回同様に推理モードもあってトリックを暴いて犯人を見つける形になるけど、トリックがよく考えてあって個人的には他ルートより面白いシナリオになっていると思う。

ちなみに、戌亥が過去の事件を思い出す部分がある。おそらく1話目の話(宿命の赤い糸)をプレイしていないとちょっと分かりづらいかもしれない。

九条 悠

九条 悠

血液恐怖症の九条は、今回も血液に関して能力を発揮する。トリックもこの血液に関連する内容になっている。前回同様、アツいところがあって胡蝶荘の家主である桜太郎ともちょっとしたトラブルになることもある。

個人的にはトリックが容易な内容だったため、もう少し捻りが欲しかったかな。ただ、九条の過去に何があったのかも少し見えてくるので、その点では今後の物語でより深掘りされるのかもしれないと期待する部分もある。

ちなみに怪談話が好きってのは意外だったw

それと、九条も過去の事件を思い出す部分がある。おそらく1話目の話(宿命の赤い糸)をプレイしていないとちょっと分かりづらいかもしれない。

瀧 翔太

瀧 翔太

推理力が高いけど協調性の無い瀧。今回はその捻くれた性格と虫嫌いから発せられる言葉がネタか?と思えるほどに笑える内容になっていて、プレイしていて思わず声が出るほどに笑ってしまった。戌亥のシナリオとは逆にこのシナリオでは瀧のある行動のせいで離れてしまうため、ほとんどは主人公のみで捜査することになる。

またトリックもちょっと難易度が高いものになっているので、Noteを何度か見返すことになると思う。わかれば簡単ではあるんだけどね・・・。

それと瀧のシナリオでは、胡蝶荘に呼ばれたアゲハの友人の関係性が他のシナリオより深掘りされているので、その点でも面白いんじゃないかと思っている。

ちなみに、瀧も夢で過去の事件を思い出す部分がある。おそらく1話目の話(宿命の赤い糸)をプレイしていないと夢の意味はちょっと分かりづらいかもしれない。

佐伯 恭介

佐伯 恭介

3人のシナリオをクリアすると選べるんだけど、前回同様少々強引な流れになっていてバディとの協力の大切さを伝えつつも、主人公がいなくなったところで意味深いことをつぶやいている。

短い内容で、今後の物語を暗示するために用意されているようなものだと思う。

ということで、3人のバディについて書いたけど、この3人のシナリオによって情報が蓄積されていくため、胡蝶荘にいる人たちが何を考えているのか、何を企んでいるのかが各シナリオを通して見えてくるようになるのが興味深い。

次に、胡蝶荘の面々を。

久喜 桜太郎

久喜 桜太郎

胡蝶荘の家主で、自殺したアゲハの兄。シナリオをプレイしていればわかるけど、胡蝶荘に招いた3人を歓迎しているように見えても実のところは妹の自殺の原因は彼らにあると睨んでいる。

穏やかなように見えても、妹のことになると荒い態度をとってくることがある。(片言の音声で「ふざけるなよ」なんて言ってくるしね・・)

関係ないけど、宿泊施設になっていることからいわゆるペンションを経営していると思われる。マイクロバスで送迎もしているようだ。

ちなみに、BAD ENDになると彼の目的が明らかになる。

久喜 アゲハ

久喜 アゲハ

1年前に自殺した桜太郎の妹。演劇に興味があり、胡蝶荘に招かれた藤と仲がいい。自殺の際、愛していた人からの愛を失ったと書かれた遺書を残しているものの、その愛する人が誰なのかわからない状態。

各シナリオでは、自殺の理由や思惑が少しずつ推理されていく。またアゲハの過去や何故演劇をやっている藤と仲良くなったのかも見えてくる。

3人のバディで進めて真相が明らかになると、とても切ない気持ちになる。悲劇のヒロインといったところだろうか。

仲森 瑠璃花

仲森 瑠璃花

自殺したアゲハの幼い頃からの親友。藤とも仲がよく、藤やアゲハとの関係を考えると三角関係だったんじゃないかと疑いたくなってしまう。

明るい女性に見えるものの、真面目すぎて周りに気を使いすぎるきらいがあり、そのことが原因で誤解されてしまうことや気持ちが荒れてしまうことがある。

藤 正都

藤 正都

自殺したアゲハが見ていた演劇の役者。ストーリーの中ではこの演劇が重要な手がかりになっている。アゲハの恋人と目されることもあるけど、本当のところは3人のバディで進めないとわからないようになっている。

比較的無愛想な彼だけど、意外にも九条と仲良くなる。また元から仲森とも仲がいいように見えるけど、男女のそれとは違うような気もする。なぜそう感じるのかは、あるシナリオをクリアすると理由がわかるようになっている。

桐江 圭

桐江 圭

自殺したアゲハのSNSの知り合い。見るからに怪しそうという人物で、挙動不審な言動が多い。人間の性質としてはバディ候補の瀧に通ずるものがあって、ねじ曲がっている。ただ、3人のバディで進めたときは、桐江の心中を吐露する場面があり、彼なりの考えがあったことを知ることができる。

ちなみに各シナリオをプレイするとわかることだけど、桜太郎と以前に知り合っているのと、瀧とも知り合っている。(瀧には「次会ったら殺す」とまで言われるほど、関係性はよくない。探偵候補が殺すとか言っちゃうのはどうかと思うけどね・・)

ROOM

ROOM(サービス機能?)

シナリオを1つでもクリアすると、各バディと佐伯先生の音声を聞くことができるモードが解放される。この辺は女性プレイヤー向けのサービス機能といったところなんだろうか?

この機能をつけるなら音声オフオプションをつけて欲しかったかな・・。

さて、最後に問題点も挙げてみる。今回はキャラクターに声がついているんだけど、いわゆるフルボイスってやつではなく一部は台詞通りに喋るんだけど、あとは「うん」とか「ああ」とか「えーと・・」とかの片言の声しか無く台詞とも合ってない音声が再生されるため、かえって鬱陶しい状態だ。音声のボリュームは下げられるけど音声無しの設定が無いのが痛い。

各キャラの音声は前作をプレイしたときに私の脳内で再生された声に近くて、ドンピシャって感じなんだけど、こんな中途半端な音声ならつけないほうがマシなんじゃないかと思ってしまう。物語が面白かっただけに、ここが残念でならない。

値段が前作の約2倍になっているので、物語として面白いもののその価格に見合うか意見の分かれるところかもしれない。上記の問題点で書いたように音声を中途半端にしなければ(必要なところのみ音声を入れるか、いっそOFFにする)もう少しコストカットできたんじゃないかと個人的には思う。

私はセールの時に買ったけど、通常価格だったら買わないかな・・。

ということで感想でした。