toscanaAC’s blog

雑記です。

ゲーム感想 シロナガス島への帰還(バレ有)

物語はすごく面白いのに、システムが残念且つヒロイン?がイラッとする。

シロナガス島への帰還

シロナガス島への帰還

昨年配信されたシロナガス島への帰還をプレイしてクリアしたので感想を書いてみる。このゲームを知ったのは何のことはない、ゲーム情報のサイトGameWatchや4Gamersなどのサイトで知ったからってだけで、それまで全然知らなかった。単純に人気のゲームと言われているのできっと面白いのだろう、と思ってセールの時に購入したという訳だ。

冒頭に書いたけど、システムが残念なのとプレイしていていわゆるヒロインに相当するキャラが凄くイラッとするキャラ設定になっているため、せっかく面白いシナリオなのにこれが価値を半減させちゃってるな・・って感じた。(少なくとも私の中では)

ネットにある情報をみると絶賛の評価が高い(クラウドファンディングで3時間で達成って話だから相当だよね)んだけど、私としてはストーリーはいいけど微妙な部分も多いかな。

ということで、概要から書いていくけど、他のアドベンチャーゲームの感想と違ってこのゲームに対しては順を追ったプレイ感想をネタバレで書くので、このゲームに興味があるけどまだプレイしていないという人は見ないほうがいい、と思う。(あと、ストーリーを追いながら書いているので、ウルトラスーパークソ長い記事になっている)

概要

公式サイトに書いてあるので紹介するほどではないだろうけど、簡単に説明。

主人公は池田戦(いけだせん・・・何か変わった名前だな)で、ニューヨークで私立探偵を営んでいる。空港で知り合いを待っている時に現在調査依頼を受けている依頼人から至急来てほしいとの連絡があり、向かうと調査対象が自殺していた。

依頼人から自殺した理由について調査の依頼を受けた主人公は、その時空港で待ち合わせていた出雲崎ねね子と一緒に自殺の原因となったであろう、シロナガス島へ赴くのであった。

というものになる。

ま、ありがちな事件のオープニングといったところだけど、プレイしてみると途中からグイグイと引き込まれるだけの魅力があって、つい次の展開を知りたくなる、そういうゲームだと感じた。

クラウドファンディングで3時間で目標達成はダテじゃないってワケだ。

登場人物

さて、次に物語に登場する人物を書いてみる。


池田 戦

主人公。戦はセンと読む。ニューヨークで私立探偵を営んでいる。エイダ ヒギンズからの調査依頼を対応する合間に空港でねね子と待ち合わせをしている時におかしな現象を目の当たりにする。

探偵としての知識や技術、そしてピンチな状況でも冗談(苦し紛れのジョーク)を言いながらなんとかしてしてしまうタフネスさがあるし、鍵開けなんかもできたりとマルチな才能を持った人物だ。

それと、ねね子から脳筋呼ばわりされる程メチャクチャ体力も腕力もあるため、頭脳以外の厄介事は力技で解決できちゃったりもする。

あと、基本池田視点で物語は進んでいくんだけど、物語の中盤池田が捕らえられてしまった時は、ねね子視点で物語が進むようになる。

公式サイトには池田のイメージがあるけど、ゲーム中には一部シーンやエンディングあたりで客観視された池田の姿や所有物以外に立ち絵などのキャラ画像は無い。で、この公式サイトの画像だけど、個人的にはなんかゲームをプレイしていた時のイメージとマッチしない。公式の画像だと単純に名探偵コナン怪盗キッド編に出てくる中森銀三警部をイメージしてしまう。

私がプレイ中にイメージしていたのは、別会社のアドベンチャーゲーム イヌワシに出てくる狗神エイジみたいなうらぶれ探偵をイメージしていたから、何かこう変なギャップを感じているかなw。


出雲崎 ねね子

出雲崎 ねね子

いちおう本作のヒロイン?になる、主人公池田戦のパートナー。外見は腰まである長い髪の毛で前髪が常に片目に掛かっていて、普段セーラー服を着ている。ただ服をあまり洗わないせいか、敏感な人にはにおいを感じてしまうレベルに臭い。体型はガリガリで水着を着ると肋骨が見えるほどに痩せている。

そして強烈なコミュ障で初めて会う人とはまともに会話ができない。慣れてきても、ひどい吃音で話す。

加えて性格が少し捻れていて口が悪い。池田に対しては普通に悪口を言うし貶すし、バカにする。そのくせ、自分がピンチになったり困ったりするときは、謝ったり助けを懇願したりと、自分勝手なことを言うかなりジコチューな性格をしていて、ゲーム中でも相当不愉快になるキャラだ。

ツンデレ的であれは本心じゃなくて照れ隠し、なんて見解もあるだろうけど私からすれば普通に「いや、そういうのいいから・・」って切り捨てたくなる存在。

彼女のよいところは2つだけ。1つ目は完全記憶能力を持っていて各種知識や一度見たものを記憶している点、2つ目はIT技術に長けているためハッキングなどを得意としている点だ。そして、このハッキングの技術が池田のピンチや皆のピンチを助けることになる。納得いかないけど、いないと切り抜けることができない場面がいくつかあるため仕方がない、と思うぐらいには個人的に毛嫌いしているキャラだ。

因みに、声の担当は井口裕香さん。とある魔術の禁書目録のインデックスの声を担当していて、偶然なのか敢えてなのかはわからないけど、このインデックスの方もねね子と同じく完全記憶能力を持っている。


エイダ ヒギンズ

エイダ ヒギンズ

池田への依頼人。もともとの依頼は父親であるロイ ヒギンズが何かに怯え悩んでいることから、その原因を探って欲しいという依頼だったが、そのロイ ヒギンズが自宅の屋敷で自死(縊死)してしまった。

ねね子と一緒にその屋敷に訪れた池田は、さっそくねね子の完全記憶能力を駆使してロイ ヒギンズが怯えていた原因となる1通の手紙を発見する。そこに書かれたシロナガス島への招待状と小切手、そしてセキュリティカードから池田に対し、新たに父親の死の原因とシロナガス島で何があったのかを調べて欲しいと依頼する。

招待状に代理出席するには親しい関係の人のみとする旨が書かれていたため、偽装としてエイダと結婚したことにし親族として出席となるように提案をする。

彼女は、子供の頃腎臓に病気を抱えていてその治療のために、シロナガス島のあるアラスカ近辺に出かけていたことがある。当時の記憶はあまりないものの、そのことが今回の物語に密接に関係してくる。


アキラ エッジワース & ジゼル リード

アキラ エッジワース & ジゼル リード

アキラ エッジワース(右側)は、招待客の一人。本来招待されたのは父親だけど、既に病気で入院しておりもう長くはない模様で、代理として出席することになった。彼女はある程度シロナガス島の実情を知っている人物だ。

性格は、完全に高飛車な女で、口が悪く言葉遣いは丁寧でも基本見下したような態度をとる。この手のサスペンス系アドベンチャーゲームにはよくいそうなキャラだw。

家が富豪ということもあってか、人は自分の命令に従うと勘違いしているような言動も多く、池田やねね子に対してもああしなさい、こうしなさいと命令口調で話してくる。それと切羽詰まってくると、丁寧だった言葉遣いも雑になる。まぁ、個人的にはねね子に負けず劣らずの不快キャラだ。

ジゼルリード(左側)は、アキラ専属の使用人というか従者としてアキラの面倒を見るために同行している。アキラの専属の使用人がアキラのキツい性格が原因でやめてしまい、たまたま屋敷の使用人だったジゼルが担当になったという経緯がある。

話しかけてきたりするタイプではなく、聞かれれば答えるタイプ。冷静沈着で騒いだりすることもない。基本アキラの側にいることが多く、言動もアキラのフォローをすることが多い。


リール ベクスター

リール ベクスター

彼女も招待客の一人。ワシントンで内科医をやっている女性で、叔父宛の招待状だったけど、頼まれて参加している。1万ドルの小切手のことは知らされておらず、シロナガス島へ行く船で池田と会話してそのことを知った。

お金持ちとかではなく一般階級の人(といっても、医師をやっている時点でそれなりにお金はあると思うけどね・・)だからか、招待客の中では至ってまともな人間だ。また、シロナガス島へ着いてから起きる事件で医師として立ち会ったりする。

性格はサバサバしていて、デコルテ出しているようなフェミニン格好をしている割には言動にそんな感じは無い。


ジェイコブ ラトランド & トマス ハリントン

ジェイコブ ラトランド & トマス ハリントン

ジェイコブ ラトランド(左側)は、招待客の一人で彼も富豪な人だ。あまり人を信用しない性格なのか池田に対して疑いの目を向けてくる。口調にも丁寧さが無く、若干威圧的だ。まぁ顔を見ると納得するような悪人面をしているw。

酒が大好きで、酔っ払っていることが多い。また、シロナガス島で事件が起きた後は、皆で集まって安全確保することを池田が提案しても、一笑に付してさっさと自室へ戻ってしまう。まぁ、この手のサスペンスで死亡フラグが立つような行動をわかりやすくやってくれるキャラだw。

個人的には、池田と関わりが少ない方なので、一緒にいることの多いねね子よりまだマシな性格だと思っている。ま、登場した時点で死んじゃうザコキャラ感満載だったから、どうでもいいんだけどね。

トマス ハリントン(右側)も招待客の一人。富豪かどうかはわからないけど彼も医者、リールと違って外科医のようだ。

彼は池田と絡むことがあまり無い上に、シロナガス島での最初の事件の被害者になる。序盤でエグい死に方をするんだけど、このゲームだとまだマシな方かもしれない。

序盤で死んでしまうため、人間性についてはあまり詳しいことがわからずにゲームが進んでいくし、過去に起きたことの回想にも出てくるけど、至って普通の人(善悪で言えば悪なんだけど、敵意むき出しとか邪悪な考えをしているとかそういう感じが無いという意味で)な対応をする人で特徴が掴みづらい人だ。


アレックス ウェルナー & アウロラ ラヴィーリャ

アレックス ウェルナー & アウロラ ラヴィーリャ

アレックス ウェルナー(左側)も招待客の一人。大富豪のウェルナー家の人間。序盤では池田のことを敵視していて、池田の言葉を信用しようとしない。シロナガス島へは調べもののために家族に黙って出席していて、到着後もあちこち調べまわっている。

普段の言葉づかいは丁寧だけど、テンパってくると短絡的な思考や極端な解釈をして攻撃的になることが多い。で、男性として来ているけど実は女性で、シロナガス島へは家族に黙ってきていることや女性としては顔が割れているため、他のお金持ちから特定されたくないという理由で男装している。(因みに、本名はリリィ アレクサンドリア ウェルナー。ミドルネームは家族しか知らないので、ミドルネームを使って偽名にしている)

ただ、胸が小さいせいか男性といっても違和感のないレベルなので、女性であることをカミングアウトしても認知の相違として捉えられてしまったり、女装趣味があると思われたりしてしまい、ちょっと可哀想w。

物語の終盤、彼が何故シロナガス島へ来たのかがわかり、それまでの点であった物語が線になる重要なキーパーソンでもある。

アウロラ ラヴィーリャ(右側)は、招待客ではない。何故か池田にしか見えない少女。プレイヤーには、序盤はまるで招待客かと思わせるような流れだけど、途中からアウロラの存在は他の人間には認識されていないことがわかるようになっている。

この子も物語の重要なキーパーソンで、何故池田にだけ見えていたのか?が物語の終盤になるとその理由が明らかになる。(ぶっちゃけて言えば、現代技術における幽霊な存在とでも言えばいいだろうか・・)

彼女は朗らかでおしゃべり好き。名前にこだわりを持っていて、池田がシロナガス島へ潜入するために使っている太郎 ヒギンズを偽名と簡単に見破ってしまう。


ヴィンセント スイフト

ヴィンセント スイフト

ヴィンセント スイフトは、ルイアソシエ(池田達が宿泊するホテル)の使用人で、今回招待状を送ったダン レイモンドの執事的役割もやっているようだ。

何か用事があればお申し付けくださいみたいに言うものの、肝心な時に姿を表さない謎多き人物だ。

声の担当は、中田譲治さん。落ち着いた渋い年配の男性の声が特徴で、このゲームでも怪しさ満点の絶妙な演技を聞かせてくれる。


アビゲイル エリスン

アビゲイル エリスン

アビゲイル エリスンもルイアソシエの使用人だ。主に宿泊客のお世話をしているようだ。アビーとお呼びくださいとフレンドリーな対応をしてくれるものの、何かそっけない印象を受ける。

あと、小柄な割にはルイアソシエの本館と客室棟を結ぶ鉄の扉を難なく開けたりすることができる。因みに彼女も途中から姿を表さなくなる。


ノーマン ノース

ノーマン ノース

ノーマンノースは、過去の人物であり既に亡くなっている。シロナガス島で人類に明るい未来が来るように研究を行っていたものの、いつしかそれを悪用する人々に取り込まれてしまい、嫌気がさしていても抜けるに抜け出せない状況を嘆いている。

研究が悪用され、それによって多くの人の命が失われることになっている状況を憂いていて、ある少女との出会いをキッカケとして少女を逃がすことを決意する。これまでの罪の償いでもあり、またこれから悪用されていく自分の研究をいつの日にか破壊してもらうことを願って少女に運命を託した。

穏やかな性格であり、また優しい人間でもある。また、この島で開発されていたシステムは、ねね子でも驚くほどの仕組みをもっており技術者としての優秀さも持ち合わせている。


ダン レイモンド

ダン レイモンド

ダン レイモンドは、富豪にしてこのシロナガス島の管理者的存在。莫大な資産を背景にシロナガス島で娯楽や研究開発、医療提供など様々なことを秘密裏に行っている。

今回はその秘密を漏らす人間、つまり裏切り者がいることを突き止めるべく関係している人々に招待状を送った人物だ。

外向けには穏やかで丁寧な言動をするものの、裏では残酷なことを平気で行う非情な人間だ。だからというのもあるのだろうけど、彼は第2の殺人事件の被害者となる。それも、かなり凄惨な殺され方をしているためその現場は文章のみの描写で画像として表示されないのがプレイしていての救いだ。(あの描写の画像なんか描く方も見る方もトラウマになると思う・・)

なお、文章のみとは言え、この殺害された描写はかなりグロい内容になるので、ニガテな人はプレイしない方がいいと思う。

問題点

物語は魅力的だけど、システムや仕組みなどの問題点を挙げておく。


1. skip機能がクソ

私はswitchでプレイしているけど、このゲームのskip機能はボタンを押したままにしないとskipしないというクソ面倒くさい仕組みになっている。これがまずダメダメに感じた。

それと、最初からskipを押しっぱなしでずっとプレイすると先に進まなくなるバグがある。例えば序盤の、ロイ ヒギンズの手紙を見つけて読むシーン。skip押したままでここに来ると手紙の内容が表示されず、メッセージウィンドウも表示されなくなるので操作ができず詰んでしまう・・。幸いメニュー機能は生きているので、一旦SAVEしてからLOADすることで手紙の内容が表示されるんだけど、その状態に陥った時はかなり焦った。(関係ないけど、ここで使われているBGMって確かBuddyCollectionでも使われていたような気がする・・)

それとこのskipを押したままで場面転換すると今度はskipがホールドされてしまう。・・いやプレイする側としては押したままにしなくてもskipがホールドされてくれた方がいいんだけど、このゲームの仕様としてskipはボタンを押したままにしないとskipしないという動きになっているため、その仕様で考えた場合はこの動きはバグになる。(ちなみにskipするとキャラがものすごい勢いでまばたきする。これもどうにかならないのかねぇ・・・)


2. 選択肢選びに手間が掛かる

このゲームは昔のアドベンチャーゲームにあった手法というか仕組みを踏襲しているようで、同じ選択肢を何度も選ばなければならない。これが結構面倒くさい。何か事件のことについて聞いても何度も同じ選択肢を選択しないと全ての事柄を話し終わらない。

まぁ1度別の選択肢を選ぶことで元の選択肢の回答が追加されるような会話っぽさを入れたかったんだろうけど・・個人的にはそこまでの会話っぽさとか要らないかな。


3. 既読判別が無い

最近のアドベンチャーゲームだと1度選択肢を選ぶと既読となる色がついたりして親切設計になっていたりするものの、このゲームの場合そういった仕組みが存在しない。開発に手間が掛かるだろうけど、それらの機能は欲しかったかな。会話内容も楽しみたいと思った時にどの選択肢を選んでなかったっけ?ってならないようになっていると、より物語を楽しめると思うんだけどね。(あと、運命の選択肢に関しても色分けしてくれればありがたいけど、まぁそこまでは無くてもいいかな)

選んでいない選択肢に関しては再度プレイすればいいだけなんだけど、上に書いたようにskip機能がクソなので凄く面倒なんだよね・・。


4. ねね子の吃音が過剰

プレイしていてここまで吃音にする必要あるんだろうか?と思ってしまう程に吃音がキツく、正直ストレスが溜まってくる。また、もし吃音の方がこれをプレイしたらどう思うのか?ちょっと気になる。コミュ障だから吃音なのか、吃音だからコミュ障なのかわからないけど設定によっては印象が悪くなりそうだ・・。

吃音自体は発達障害の1つで病院での治療が受けられる症状でもあるので、ねね子の素性はわからないけど病院で治療を受けたという設定にしてもいいんじゃないかとも思った。


5. カーソルの移動調整がやりづらい

場面によっては指差しのカーソルになって怪しい場所を探すという、結構前のアドベンチャーゲームにあった仕組みが使われてるんだけど、このカーソルの移動がピーキーでちょっと操作しづらい。コンフィグで速度設定できるものの、実際その場面になるとメニューが動かなくなるので、動かしながらちょうどよい加減という調整ができない。ちょっと考えればわかることなんだけど、気づいてないんだろうな・・。skipバグの件も含めテスト不足な印象だ。

特に後半に出てくる時限爆弾の解除作業は、わずかな位置のズレで爆発してしまうし時間制限もあるため、このUIが悪さにちょっとイラッとしてしまう。


6. バグがある

あるシーンで本来そこに出るはずのない選択肢が表示されるというバグがある。実際にキャプチャを貼ってみる。

選択肢バグ

プレイしてみればわかることだけど、このシーンでは選択肢は表示されない場所で、この選択肢は池田がメモ書きを端末に打ち込む際に出てくる選択肢だ。適当に選択することで話は進むから進行不能になるということはないけど、こういうバグが潰れてないのは開発会社のテスト不足ということなのかな・・。

他にも選択肢が表示されるけど、白枠のカーソルが表示されなくなるといったバグもあるし・・。(switchだとタッチパネルなのでそれで選択できるから何とかなるけど)

ちゃんとテストして欲しいかな。


7. 音量調整ミス

ゲーム感想でも書いたけど、終盤のBGMの音量が大きくて各キャラが話している内容が聞き取りづらくなるような場面がある。他の場面では問題のない音量だったのに、この場面になって設定しなおす必要がでてくるのはどうなんだろう・・。


8. 無駄な会話が多い

アドベンチャーゲームにそれを言っちゃいけないでしょw、ってことではあるんだけど緩急をつけるための雑談やじゃれ合いとしては無駄に量が多い印象があって、テンポが悪く感じてしまう。

もちろんそれが物語のある事象に対しての伏線というケースもあるので、伏線であることを迷彩するにはこれぐらいの量が必要なのかもしれないけど。。。やっぱり量が多いなぁって感じてしまう。

ということでゲームの内容に関する部分は仕方ない部分だけど、システムやUI、バグは改善して欲しいかな。

ゲーム感想

次にゲームをプレイした時の感想を物語順に書いていく。ネタバレありで書いていくし、各シーンの流れとそこの良いところも、ツッコミどころも同時に書いていこうと思う。


1. アウロラとの会話

登場人物の所で書いた通り、私立探偵の池田は依頼を受けてねね子と一緒にシロナガス島へと赴く。船で他の招待客と会話しつつ、到着後は客室のある客室棟へ案内される中、一人の少女が池田に話しかけてくる。池田の偽名を看破するなど不思議な少女だけど、心をゆるした池田は部屋に荷物をおいた後にお話をしたいというアウロラのお願いを聞き入れて自室で会話する。(アウロラは人と会話するのが好きみたいだ)

因みに、この時点で招待客へカギを渡す時にアウロラは呼ばれていない。序盤なので人によっては気づかないかもしれないし、アレックスと一緒に出てきているためアレックスの関係者と勘違いするかもしれないけど、実際のところ彼女に部屋は無い。

アウロラの家は元はお金持ちだったようだけど、今はお金が無くなってしまったらしい。それと、つけている青いリボンはあまり好きではないようで、そのことを話した時のアウロラは暗い顔をしていた。

話が終わって部屋を出る時「さよならは 言わないわ、じゃあまたね」って、ずいぶん大げさだなって感じるけど、それにはちゃんと意味があったことを終盤で理解することができるため「おぉっ!」てなるけど、恐らくプレイし始めた序盤ではこの会話の意味すらプレイヤーにはあまり違和感を感じないんだろうなって思う。ホント上手い作りだな~って尊敬してしまう。

アウロラとの会話後は、疲れが出てきたので少し寝ようとする池田はうめき声で目が覚める。ねね子が窓から落ちそうになってそれを助けたりと、さっそくドタバタが始まる。


2. 殺人事件発生

昼食時に館の当主であるレイモンドからお話があるということで、食堂に一堂が集まるものの主人であるレイモンドが一向に現れない(ミステリーの定番というかあるあるだよね)。レイモンドは、普段予定をキャンセルしてしまうこともあるため、事前に録音したレコードで伝言をヴィンセントが再生するもののところどころ途切れて聞き取れない状態だった。ただ、招待客の中に裏切り者がいると断言して締めくくられており、招待客もヴィンセントも困惑したような状態に・・。

ちなみにこの物語はおそらく現代に近しい時代背景だと思う(スマホっぽい機器も出てくるしね)けど、レコードによる音声再生ってちょっとおかしいんじゃないだろうか。レコードってプレスするの結構手間暇かかるんだけどね・・。メッセージを偽造させないための工夫ということなんだろうか??

このメッセージが流れる少し前、トマスは時計を気にしていてその時間になったタイミングで昼食の席を中座している。そして、このメッセージが伝えられ昼食が終わり、各々が自室に戻ろうとしたその時に殺人事件が発覚する。

客室棟の鉄扉のある空間で中座したトマスが焼死体で発見された。(真っ先に戻ろうとしたアキラとジゼルが第1発見者)

結局、事件の可能性を感じた池田はここで身分を明かしてしまう。こういうミステリー系のものは物語の後半や終盤で正体を明かすなんてのが定番なので、序盤の序盤で正体をあかすという展開に新鮮な印象を受ける。リールの手助けを借りながらも事故ではなく殺人事件であると判断し、調査にのりだす。

警察への連絡を考えたものの、長距離通信機器は何者かに破壊されていた。そして当主のレイモンドに相談しようとするも、不在だった。

ちなみに、この後トマスの遺体は片付けられたようだ。現場の保持をしたいと言ってはいたけど、さすがに遺体を放置するわけにはいかなかったってことなのかな?誰が運んだんだろう?池田?ヴィンセント?アビゲイル?重箱の隅だけど気になった。(因みに運ばれた先は、外の倉庫)


3. 銃撃

夕食後、ジェイコブから話したいことがあると呼び出された池田は待ち合わせ場所に向かうものの、肝心のジェイコブが現れない。それどころか何者かに銃撃をされる羽目に。

ここで選択をミスると撃たれてしまう。ただ、本来なら撃たれて終わりになると思うんだけど、やられた後に画面にノイズが走り幻覚を見ていたことになり仕切り直しになるので、選択ミスに気にせずに進めることができる。

気になるのはこの狙撃犯はだれなのか?ってところだ。呼び出したジェイコブが銃撃するなんてわかりやすいマネをするハズもなく、明らかに別の人間が池田を殺そうとしている。実際のところジェイコブが書いたメモを改ざんして別の場所に誘い出していることからもジェイコブではない第三者だ。

物語を進めてもこの銃撃した犯人は解説されていない。

可能性として考えられるのは、トマスを殺した犯人か、屋敷の使用人と思われるけど、この時点で使用人が池田を狙撃する理由が無い。ただ、狙撃犯が暗闇の中でかなり正確に射撃をしていることを考えると、池田の言う暗視ゴーグルをつけている可能性が高い。となると、招待客の中に犯人がいるとした場合、それらを持ち込んでいることになる。そんな危険を犯すだろうか?

因みに待ち合わせているときに、池田が客室棟を見てアウロラの部屋の明かりは点いて無いようだ、と推測しているけど、これは部屋の場所がわかって話しているのか、そうではないのかがぼやかされている。

銃撃後屋敷でジェイコブと遭遇するが、トマス殺害の犯人は女の可能性が高いと意見してくる。過去の出来事に関連していることを示唆している。それと物語の序盤で出てきたロイ ヒギンズの手紙に出てくる「シロナガス島の悪魔」の話も説明してくれる。そしてこのシロナガス島の悪魔を見た男が姿を消した、という話も出てくる。

この姿を消した男とは誰なのか?は物語が進むとそれが見えてくる。

そしてこのタイミングでアビゲイルがここに現れる。後半になると招待客は屋敷の使用人と敵対関係が明らかになり、その時の屋敷側の各人の武器はヴィンセントが拳銃、アビゲイルが少し長めのナイフということを考えると、ここではヴィンセントが狙撃しアビゲイルが様子を見に行ったというのが流れとしてはすんなり来るんじゃないかと思っている。(ヴィンセントが銃を撃った後に硝煙反応を調べられるとマズいはずだ)

その後廊下では心霊現象のようなことがおきてアウロラが出てくる。彼女は、トマスが死んだことに対しあることに気づくものの、それを池田に伝えることができず、更にシロナガス島の悪魔についても何かを伝えようとしてもできないことに嘆いてその場を去ってしまう。(その時、アウロラは自分の部屋に戻っていく描写がされている。カギは受け取っていないはずなのに・・)


4. 事件の考察

ねね子が自室の窓にシロナガス島の悪魔が写ったのを見たと駆けつけてくる。いよいよオカルトじみてくるものの、完全記憶能力の彼女が見間違えるはずもなく、実際ねね子が駆けつける前に池田の部屋でも稲光に照らされたシロナガス島の悪魔が窓に一瞬だけ写っている。

怖くて自室に一人でいることができないねね子は池田の部屋で一晩過ごすことになるけど、その際にトマス殺害についてねね子の能力を駆使して考察をすることになる。ここでトマスが医者であることが判明する。

そして意外なことに、この考察でこの島の裏側で行われていることを言い当てていく。(話している池田もねね子もそれが当たっていることに気づくことは無いんだけどね)

それと、トマスはシロナガス島の悪魔におびえていたようだ。食堂のシーンでは焦っていて何かを隠そうとしている描写しか無かったようなきがするけど、終盤のことを考えるとそうなのかもしれない。彼はシロナガス島の悪魔の正体を知っている・・・。

ひととおり考察を終えた池田とねね子は眠りにつくけど、夢か幻か暗転した画面から突如シロナガス島の悪魔が大写しになる。

これはサスペンスというよりホラーだよ。プレイヤーをびっくりさせすぎ!こういうのが嫌いな人は、すごく不快になると思う。メンヘラフレシアやサイコロサイコのように、ゲーム起動時に暴力的なシーンやコワいシーンがあることを警告するような配慮はして欲しいかな、一応年齢制限があるけどコレはそういう問題ではないし・・。このシーン、この時点ではびっくりさせてまで入れるほどの描写とは思えないんだけど、その後の事件を考えると、それを示唆するものだったのかもしれない。


5. 蛇騒動

朝を迎えて食事に行こうと部屋を出ると、本館の廊下に飾られているシロナガス島の悪魔を描いたと思われる絵に血痕がついていた。特に気になるのが4本指と思われる手形だけど、これも物語が進んでも説明がない状態だ。誰が、何のためにやったのか?単なる不可抗力なのか?はわからないままだ。

そして食堂でねね子が見つけた絵本。昨日は無かった絵本(ここでもねね子の完全記憶能力が力を発揮する)に書かれていた内容は、陰惨な内容になっている。何かの復讐であることは想像がつくけど、ある意味犯行予告(というか犯行声明?)めいている。廊下の血痕といい、絵本といい、完全にこの後何か事件が起きるってことなんだろうな・・。

そして、朝食後はトマスの事件についてアキラとジゼルに防音対策がされている通信室で聞き取り調査を行う。最初にジゼル、次にアキラという順序だけど、アキラの聞き取り調査をしているときに事件が起きる。

ちなみに、ここはこの後の事件に目が行きがちだけど、アキラの聞き取りのなかでサラッと橋の上が結構濡れていたことを証言している。この濡れていたことが実はトマスの事件に大きく関係している。それと、絵本の話ではないけど、この島に来るような人間は皆クズだと断言もしているし、死ねばいいとまで言っている(あながち言い過ぎじゃないからコワい・・)ため、少なくともアキラがシロナガス島に対して悪いイメージを持っていることをプレイヤーに印象づけている。

外で待機していたジゼルが少しその場を離れた(ヴィンセントに呼ばれて離れた)すきに部屋に毒蛇が投げ込まれ更に外側からカギを掛けられてしまう。カギは内側から解錠できないタイプのため、池田とアキラそして記録係として同席していたねね子はパニックに。毒蛇はブラックマンバ、池田が何とか部屋にあったカッターで首を切断するものの、切断されてもまだ動く首にアキラが噛まれてしまう。

カギを掛けられたはドアはジゼルが持ってきた斧で破壊して脱出はできたものの、アキラを助けるべく血清を探して館内を動き回ることになる。ここのシーンは制限時間のバーが表示され制限までに血清が用意できないとアキラが死んでしまう。それとこの制限時間のあるパートはセーブができない。後から考えるといった対応ができないので、事前にセーブしないと失敗した時にやり直しをするハメになる。ちなみにこれはswitchで電源ボタンを押して中断してもゲーム内の時間は経過しているので、攻略法を見てから対応を・・なんてやってもダメだ。

ちなみにアキラが死んでしまった場合、銃撃の時とおなじように画面にノイズが走り幻覚だったことになる。

因みにこの騒動でアレックスが屋敷内を探索していたことやレイモンドが毒蛇を飼っていたことなどを知ることができる。そしてヴィンセントがジゼルを誘い出したことから、消去法でアビゲイルが毒蛇を入れたものと推測できる。この時点で屋敷の使用人は、招待客にとって敵であることがハッキリとする。

あと、気になるところは、何故屋敷側はあの部屋に毒蛇を投げ入れたのか?だ。

後から分かることだけど、屋敷側にとって招待客はある情報を持つ貴重な存在のため手出しはできないはずだ。にもかかわらず、招待客ではない池田やねね子を始末するためとは言えアキラも一緒に死んでしまう可能性を考えると、毒蛇はかなり強引な手段に見える。アキラが屋敷側にとって重要な情報を持っている場合、ドア越しに助けを呼ぶことを期待しての行動なのかもしれないけどリスクが高いハズだ。

もう1つの可能性は、アキラが重要な情報を持っていないことが屋敷側に露呈しているため一緒に始末される対象になってしまった、という可能性だけど、少なくともここまでのプレイでそれを判断する材料は無いと思う。

となると、可能性として高いのは前者なんだろうな、と推測している。


6. 島の秘密

命が助かったアキラから助けてくれたお礼も兼ねて池田が聞きたかった島の秘密を教えてくれる。

この島で行われていたことは、売春を含めた人身売買。主に少女達が集められ、与えられたリボンの色により役割が決まっている。赤色、黄色 、青色に分かれ、赤色は何をしてもいい存在として扱われていた。(売春もこの赤色で行われていたであろうことが推測できる)

アキラにこのことを話した人物(男)はこの島で姿を消してしまったと言っているけど、これはジェイコブが言っていたシロナガス島の悪魔を見たといった男のことのようだ。

全貌までは掴めていないものの、何れにせよこの告白によってアキラがこの島に来る人間はクズで死んでしまえばいいと言った理由が理解できた。

客室棟に戻る時、橋にたたずむアウロラと遭遇する。ここのアウロラの言葉は全く噛み合わない内容になっていて、序盤からの不思議ちゃんな印象をより強めることになるけど、これは終盤に意味がわかるようになっている。自分は嘘をついていたこと、本当は凄く怖かったこと、でもそれを言ってしまうと皆がもっと不安にしてしまうため我慢していたことを池田に告白する。

最後までうまく嘘を突き通せたのか、心配するアウロラ。それでも、またねと言ってその場を去るアウロラ。因みにアウロラはこの後姿を見せなくなる。


7. 第二の殺人事件

客室棟に戻った池田とねね子は、リールとアレックスから1階のある部屋から変なニオイがすることを告げられ、ピッキング技術を使ってドアを開ける。ここで部屋の中をカーソルで調べることになるんだけど、部屋の電球が点かない状態のため暗がりになっていて調べる場所がわかりにくくなっているところがちょっと難点かな。私の場合、そこに気づかずに結構時間が掛かってしまった。(ま、これで明かりをつけた場面にしてしまうと、それはそれでキモいというかグロいといったことになってしまうんだろうけど・・)

何れにせよ凄惨な殺害のされかたをされていて、プレイして文章で読んでいてもその状況を想像してしまうが故に気分が悪くなる内容だ。(なお、1つ今後の話に重要な点を書くとすると、この遺体は心臓が欠損している。そして、トマスと同じカードが遺体から発見される。)

こんな殺され方をしていたら、普通に考えると大声で泣き叫ぶだろうからそれが客室棟内に聞こえないのはちょっと違和感がある。まぁ、後で池田が実験した結果だと室内の防音性能が高いため、他の部屋や廊下を隔てた部屋ではその声を聴くことができなかったみたいだけど、それでも聴こえないってのはちょっとムリがあるような気がする。それと、これだけの事をすると返り血を浴びて相当汚れると思うんだけど、犯人はそれをどうしたのかが気になる。部屋から出るにしても跡形もなく痕跡を消すのは難しいから出入りした場所は簡単に特定できてしまいそうだけど・・・。

で、登場人物のところで書いているけど、殺されたのはダン レイモンドだ。その惨状から殺害した犯人からは相当の恨みを買っていたであろうことが推測される。

本館のシロナガス島の悪魔とされる絵に血痕があったのは、もしかするとこのダン レイモンドのものなのかもしれないけど、残念ながらその話については何も語られていない。

そして、行方不明だった使用人のヴィンセントがそこへやってくるもののレイモンドの遺体を見て何も言わずに部屋を後にする。これもこの時点では何を意味しているのかがわからなかった。


8. ウィザーズ

シリアスな場面から一転、プレイヤーの気持ちをほぐすためだとは思うけど、まぁいわゆるラッキースケベみたいなことが起きる。もう室内でシャワー音が聴こえるとかだとやっぱりね、ってなっちゃうんだけど・・・w

で、そこへ電話が掛かってきて、風呂場に立ち入ったことがバレてしまう。これもお約束だw。

池田の部屋に掛かってきた電話は、ウィザーズと名乗るある組織の潜入捜査員。変声機で声を変えているけど、個人的にはそういう道具が持ち込まれないように招待客に対して持ち物検査とかしてれば、事件は起きなかったんだろうなと単純に思ってしまう。(まぁ、それだと話が始まらないけど・・)

レイモンドが殺されたことで、池田と情報共有することを望んでいて屋敷の使用人が別の組織から送られた人間であることが判明する。またトマスやレイモンドを殺した犯人が、屋敷側の人間と共謀していた可能性も示唆されている。

メタ的な話をすれば、こういった情報を与えるキャラをいれることで池田だけでは知り得ない情報を都合よく知ることができるようになる。後から変なツッコミが入っても、このウィザーズが事前に調査した内容とすれば、話が流れやすくなるんだろうな。

そして更にこの島の秘密についても追加情報がもたらされる。人身売買の1つではあるんだろうけど、臓器売買が行われていたことが判明する。更にそれだけではなく政府の一部機関がかかわっていると推測される生物兵器の開発という情報も出てきた。非人道的犯罪のトリプル役満状態でなかなか不快感の強い内容だ。

因みにこの電話の最中に回線にノイズが走りだしたので、どうも屋敷側の人間が盗聴を行っている可能性がある。

ここまできてこのシロナガス島への帰還でモチーフにしているのは、(誰もが思いつくであろうことだけど)1つは現実にあったとされるエプスタイン島での出来事、そしてもう1つは中国の新疆(シンキョウ)ウイグル自治地区の話なのかなと推測している。ウイグルの臓器移植に関しては、どこまでが本当なのかわからない話がたくさん出ているし、エプスタインの件も(有罪にはなっているけど)噂話の域を出ていないものが多く、真実は闇に中になっていると思う。生物兵器はさすがに無いだろうけど、この2つの件がシロナガス島の話に影響を与えているんだろうな・・。


9. 潜入失敗

ウィザーズの話からのんびりしていられない池田はダン レイモンドの遺体にあったセキュリティカードを使い、レイモンドの部屋に侵入することを試みる。毒蛇の件でエレベータが動かなくなっていたのにこの時は普通に動く様になっていた。もしかすると、セキュリティカードを使って忍び込んでくることを予測して屋敷側の人間が動くように設定していた、ということだろうか?その後ねね子がエレベータに行った時は、また動かなくなっていたし・・・。

本館の4階を目指してエレベータに乗ると、3階を通過するときにあのシロナガス島の悪魔がいた。このゲーム、ホントびっくりさせるのが好きだよな~。不意打ちで凄いビックリした。

セキュリティカードでレイモンドの部屋に入り、何かよくわからない違和感を感じながらも奥の部屋に入るとそこはロイ ヒギンズの部屋と同じ部屋。正しくは幻覚剤で正しい判断能力が欠如し始めている池田が見た光景が奥の部屋をロイ ヒギンズの部屋と勘違いしているだけだった。

ねね子にメッセージを送りその返信を見て初めて気づくものの、時既に遅しで池田は倒れてしまう。

ここでは、ねね子に送るメッセージの選択肢によって、そのまま物語を進めることができるかデッドエンドとなるかの分かれ道になっている。デッドエンドになると、暗闇の中で捕らえられた池田の側で血まみれになりながらそばにいるねね子があの後に他の招待客が皆殺しにあってしまったことを伝えつつ、池田を助けるために外に出て死んでしまうという悲惨な結末になってしまう。

これまでは失敗しても画面にノイズが走ってやり直しができていたけど、ここではそうならない。プレイしていて、大分前にセーブしていたりするとやり直しになるので、エレベータを降りた辺りで一度セーブしておいたほうがいいようだ。


10. 探索

デッドエンドを回避する選択肢を選んだ場合は、ここからねね子視点でのプレイになる。池田の帰りを待つねね子とアキラのところにジゼルが合流。池田が送ったメールが文字化けしていることから池田の身に何か起きたことを察し3人で探索を行うことに。

本館側を探索する時にエレベータでとあるコードを入力するとエレベータが動き出し地下へと動いていく。しかも地下で止まった後に扉が閉まって動かなくなってしまった。アキラ、ジゼルとはぐれてねね子一人で地下探索するハメに・・。そして、あのシロナガス島の悪魔の鳴き声?も聴こえてくるので声のしない方に逃げる。

袋小路に行き着き、トマスのセキュリティカードでドアを開けて中を探索する。標本部屋と資料室みたいな部屋だ。ここでは、このシロナガス島で行われていたことの記録を見ることができる。(ちなみに袋小路では奥の部屋から流れ出したと思われる血液が廊下に見えている)

標本部屋は、いわゆるホルマリン漬けというヤツで人間の各部位と何故か海洋生物の標本が一緒になっているようだ。シロナガス島の悪魔のような形の標本があったりするので、これは人体実験を行っていた痕跡(資料?)なんだろうと思う。

ロッカーではキャビネットに重要な手術記録があった。手術記録No23では、依頼人はロイ ヒギンズ、患者はエイダ ヒギンズと書かれ、腎不全対し腎臓移植手術を受けたことが記されている。その移植元はH-144が適切とも記されている。

つまり、エイダは子供の頃にここにやってきて腎臓移植手術を受けている。ロイ ヒギンズはそのことでシロナガス島にかかわることになり、その秘密が漏れてしまうこと(特にエイダに)を恐れ悩んでいたようだ。そしてこの移植手術の対応をしたのが、トマスだ。

そして手術記録No46では、依頼人がパトリシア ウェルナー、患者の記載が無いがおそらくウェルナーの名前からアレックスの関係者であることをうかがい知ることができる。

また、N-131と呼ばれる被検体に関する調査報告も見つけている。これは生物兵器に関する調査報告で、視力が高いが知能が低いといった報告内容だ。(BH計画と呼ばれるもので知能の低さを補完する模様)

と、一通り調べて地下から1階へあがる階段が無いことがわかり、来た道をもどったらあのシロナガス島の悪魔と鉢合わせ。ホント、ホラーですよコレ。部屋に逃げ込んでやり過ごすことを考えるんだけど、逃げ場所を間違えると発見されてしまう。この発見されるかもってドキドキしている時に、またもホラーな演出が・・。このシーンは本当にコワいので、ニガテな人は本当に嫌になると思う。

発見されてしまった場合は、気づくと遺体の山の中に投げ捨てられたねね子とその足元でねね子の足をかじっているシロナガス島の悪魔って構図で身体を食べられながらBAD ENDとなるというイヤ~な結末になる。このエンドを迎えると、このシロナガス島の悪魔は人を食べるということがわかるんだけど、ということはダン レイモンドの心臓はシロナガス島の悪魔に食べられた、と更に嫌なことを理解できてしまう。

無事やり過ごして部屋から出ると別の部屋からうめき声が聴こえ、所持しているパーソナルわんわんおでトマスのカードの解析がおわったためそれを使って入室すると、ベッドに寝かされた池田と遭遇する。


11. 救出

池田は寝かされてヘッドギアのようなものをつけられている。そしてその脇には端末と奥にはスーパーコンピュータ(スパコン)が接続されている。このコンピュータは脳内の情報にアクセスでき可視化することができるもので、過去の体験を疑似体験させたりすることで情報を引き出すことができる装置。ここでねね子が興味深いセリフを放つ。この世界は現実じゃない、起きて!と。

この言葉、おそらくこのゲームをプレイした人のほとんどは記憶に残っている言葉だと思う、このゲームの冒頭、つまり池田がJFK空港でねね子を待っている時にまどろみの中で聴いた言葉だ。そして、ねね子は空港の電光掲示板にこれが現実世界ではないことを伝えるための細工を施す。

と、そこで扉が開きアビゲイルがねね子を組み敷いてしまう。恐らく彼の脳内から情報を引き出そうとしているのはアビゲイルのようだ。コミュ障なねね子は、会話ができずにもじもじしていると話そうとしない敵とアビゲイルにみなされてしまうという、すれ違いコントみたいな状態になるw

シリアスな場面なんだけどちょっと笑える。

彼女の狙いは解除コード。このシロナガス島で研究されていた成果にアクセスするためのパスワードになる。ここでトマスとレイモンドを殺害した犯人を知りたがっていることから、恐らくウィザーズが言っていたように犯人と屋敷側の人間でこの解除コードの情報提供を見返りとして共謀していた可能性が出てきた。(池田がこのシステムに繋がれているのは、おそらく池田自身が知らなくてもこれまでの関わりから何か手がかりを知っているのではないか?と思われているのかもしれない)

ねね子は、腕をねじ上げられながらも何とか池田を覚醒させるための仕込みをコンピュータに送ることに成功する。


12. 脱出

これでまた池田視点に切り替わる。場面はねね子と待ち合わせていたJFK空港。

これまでのことから、つまりゲーム冒頭からプレイしていたものは池田の記憶の中の追体験にすぎず、現実ではここで寝かされていたということになる。これで電光掲示板がおかしな表示になったり、銃撃で撃たれてもアキラが死んでもノイズが走ってすぐにリトライできる理由が判明する、これは過去体験の映像化でしかないからだ。

では、アウロラは何なのか?ということが疑問になるけど、アウロラはこのコンピュータの中にいる存在ということが推測できる。なぜアウロラがコンピュータの中にいるかは物語の終盤になるとその理由があかされる。

ねね子の仕込みに対し予定調和なボケをかましつつ覚醒する池田。鋼鉄の拘束具をぶち壊すって、ドラゴンボール並のムチャクチャさだけどまぁ細かいことはいいか・・。池田のハッタリで状況的に不利と感じたアビゲイルはその場から逃げてしまう。

池田とねね子は脱出するために1階への階段が無いか探索することになるんだけど、その前に状況整理をして池田に見えていたアウロラが現実世界に存在しないことをねね子から知らされる。(プレイヤーにもこれでハッキリと伝わる形になる)

1階への階段を見つけ上がっていくところで今度はアレックスと遭遇。囚われていたという状況もあってか、アレックスが敵なのか味方なのかわからない池田としては、銃で脅しつつもアレックスの目的を聞くことに。

アレックスは、過去に祖母がこの施設を利用した可能性がありその事実を知りたくて忍び込んだようだ。そして島の秘密として違法な臓器売買が行われていたことも知っていた。つまり祖母がこの臓器売買による移植手術を受けたのではないかと疑念を抱きその調査を行っていたということだ。因みに、アレックスにアウロラのことを聞いた時の動揺が大きかったけど、これも理由は物語の終盤で明らかになる。

そして、アレックスに先導されやっと本館1階に戻ることができた。


13. アレックスの悲鳴

1階に戻ると、さっそくアキラとジゼルに遭遇。二人は池田とねね子が1階に戻る前にシロナガス島の悪魔に出会っていた。ねね子捜索中にアキラはシロナガス島の悪魔に襲われそうになっていたものの、そこにジゼルが戻ってきて大声で追い払ったようだ。何れにせよ一旦池田の部屋に招待客を集めることになる。(因みにアキラの襲われた話はその場にアレックスも一緒にいて聞いている)

招待客が集まった後で、池田が一連の出来事を説明(アレックスや地下の詳細、アウロラのことは隠して)、そして犯人が知る解除コードのおかげで屋敷側から招待客に手出しされていない状態であり、もし犯人が特定されて解除コードが知られてしまえば恐らく皆始末されてしまうという両塞がりな状態。犯人が特定できなくても、一人ひとりあのシステムに繋いで映像化すれば確認ができるため、それで見つからなければ始末するという方法も取れるため、かなり厳しい状態に置かれていることを話す。

そのため、現状は皆で固まっていた方がいいと提案するものの、まずジェイコブが同意せずに離脱、次にアレックスも招待客の中に犯人がいるため一緒にいれないとして離脱する。

ジェイコブは屋敷側にとって自分はまだ利用価値があると踏んでいるようだけど、その根拠までは教えてくれない。地下の大量の血痕やレイモンドが死んだことによって均衡が崩れてしまったことを話して説得するものの、応じてくれずに部屋を出ていってしまった。ま、これでジェイコブの死亡フラグが立ったな、と思う瞬間だw。

アキラ、ジゼル、リールは一旦部屋に戻り準備を整えてからまた池田の部屋に来ることになり、一旦解散する。皆がいなくなったところでねね子と一緒に犯人の推理をしようとしたタイミングでどこかの部屋から悲鳴が・・・。

悲鳴はアキラ、ジゼル、リールの何れでもなかったため念のためアレックスの部屋に忍び込むと、バスルームから人の気配が・・。で、またもラッキースケベだ・・。登場人物で既に書いているけど、アレックスは女性。見た目が女性っぽく見えないため色々とすれ違いが発生してしまうものの取り敢えず池田の誤解はなくなり、そのままアレックスにこれまでの状況やこの島に来た理由を確認する。

アレックスは風呂場の窓からシロナガス島の悪魔を見てしまいそれで悲鳴を挙げていた。状況確認では男装していた理由やアキラに見つかりたくない気持ち、トマス殺害時の状況、シロナガス島の悪魔を見た時の状況などを聞くことができる。(シロナガス島の悪魔は逆さに見えたということから、ヤモリとかのように壁に張り付くことができるようだ。あと、何かを探していることも推測している。)

それと、アレックスも部屋に案内された後に呻き声を聞いていた。レイモンドが襲われた時の呻き声が池田の部屋だけでなく、アレックスの部屋(部屋で聞いたのか廊下で聞いたのかわからないけど・・)からも聞こえていたようだ。


14. ウィザーズの正体

部屋に戻った池田はねね子と会話しているとウィザーズから電話が。音声をミュートにして大声を出す池田、さっきアレックスの悲鳴が2階に聞こえなかったことから電話の主が1階にいるのか2階にいるのかを確かめる。声が聞こえなかったことから、2階にいる誰かということが推測できる。

ここでウィザーズの正体を推理するモードになる。名前の書かれた紙で誰なのかを選択する。ウィザーズの名前の由来についてねね子と推理していくけど、そこにワシントン・ウィザーズというNBAの話しが出てくるため簡単だ。まぁこの話しが無くても普通に消去法で推測ができる。

ウィザーズとの電話のやりとり(地下の様子を教えて欲しいと言っている)から屋敷側の人間の可能性は無く、もちろんアウロラも無い。池田、ねね子も除外され、池田の大声が聞こえなかったことからアレックスでもない。当然死んでいるトマスも無い。潜入捜査員として来ていることを考えれば大人と考えるのが妥当なため、アキラとジゼルも無い(最初の電話の時、アキラは池田のバスルームにいたし)。アキラの告白からジェイコブが潜入捜査員の可能性は限りなく低い・・となるとリール以外は考えられない。

ちなみにここで選択を間違えると、招待客は皆殺しにあいゲームオーバーになる。

電話でリールを呼びカマをかけて正体を見破る池田。お互い協力しあうことを約束し情報交換をする。名前の由来のウィザーズは、学生時代にバスケットをやっていたことかららしい。また、ねね子には劣るだろうけどハッキングや破壊工作、格闘術ももっているため、メタ的に考えるとかなり役立つ人材が池田側についたことになる。

リールの話では、本来の島の研究を必要としているために、機関からは人身売買などの違法な部分は見逃されている可能性があるとのことだった。加えてリールの組織の上層部にこれを欲しがっている人物がいる可能性もあるとのことだった。(ま、この辺りはコレ系の話しでよくある話かな)

それと島の研究開発は10年前で停滞したことも情報として知ることができる。(ネタばらしになるけど、これは登場人物で書いているノーマン ノースが死んだからである。そして犯人の持つ解除コードは、その研究成果へのアクセスキーとなるものだ)

犯人がその解除コードをどうやって手に入れたのか?は終盤でわかるようになる。

他にはトマスの事件の時の話しを聞く、興味深いのは昼食前にジェイコブと酒を飲みトイレに席を立った時に見ると鉄の扉は開いていたという話だ。

それとレイモンド卿の件で、可能性の話ではあるけど貴重な意見を聞くことがでいる。「いるはずのない人間が潜んでいた」だ。あとリールは緊急手段として光無線通信装置を所持していることも話している。(もちろん据え置きではなく、持ち歩くことができる小型サイズだが、雲が厚いと使えないシロモノ)

最後に、ニューヨークのマンハッタンの夜景の話が出る。リールが夜景が好きと言っていたけど、この話って死亡フラグな感じが・・。


15. 犯人の正体

リールが帰った後、今度は犯人を推理することになる。橋の鉄の扉が閉まっていた状況を時系列で確認する。トマス通過時は開いていた、池田とねね子通過時は閉まっていた、その後アビゲイルが開け、アキラ&ジゼルが通過する時は開いていた。ジゼルが忘れ物を取りに行った時、扉は開いていた。その後アレックスが通過する時は閉まっていた。その後、トマスが焼死体となって発見される。

つまり誰かが嘘をついていることになる。

というか、考えればわかることだけど、アキラとジゼルが通った時は開いていたことからアキラとジゼルが口裏を合わせない限りアビゲイルが開けたことは事実と思われる。ただ、聞き取りは通信室で別々で行っていることから口裏を合わせるのは難しい。となると、ジゼルが閉まっていた扉を開いていたと嘘をついている可能性、アレックスが開いていた扉を閉まっていたと嘘をついている可能性の2つの可能性が出てくる。

整理をすると最後に通過したアレックスが一番怪しい流れになるが、このままではわからないためトマスだけでなくレイモンド卿の事件も推理することに。

1階と2階の部屋割りをみつつ、レイモンド卿の遺体のあった部屋との位置関係を探る。レイモンド卿の遺体のある部屋から声を出し部屋にいるねね子に聞こえたかを確認すると聞こえてないことがわかる。隣の部屋を調べるとレイモンド卿のポケットチーフを発見する。池田とアレックスが聞いた呻き声はこの隣の部屋から、ということになる。

部屋を移動した理由を考えるものの判断材料が無い状態に。別角度で、忍び込む方法について検討するところで選択肢となる。この選択肢を間違えるとこれまた皆殺しにあってゲームオーバーになってしまう。

レイモンド卿に対しては、犯人は屋敷の使用人との連携で部屋割りを調整していただろうけど、それが誰なのかわからない状態なので3つ目の選択肢は無い、2つ目の選択肢はカギを開けて忍び込むのは誰かに見られる危険性があるためこれもほぼ無い。となると1番目の選択肢、窓から入るになるけど、これについては序盤でヒントが出ている。窓にカギが無いため外から開けられる点だ。となると2階から降りれるジェイコブかジゼルということになる。ジェイコブはこの島を利用していた側の人間であることを考えればジゼル以外にいない。(ま、あの断崖絶壁をロープなどで降りるって、かなりムチャクチャだと思うけど・・)

池田とねね子の推理をドア越しに聞いていたジェイコブ、そのことに気づきジェイコブを追うものの橋でヴィンセントとアビゲイルがジェイコブの前に立ちはだかり、犯人を伝えようとするジェイコブをヴィンセントが射殺する。ここでヴィンセントが相当な腕の持ち主であることを知る、つまり屋敷の玄関でジェイコブと待ち合わせをした時に池田を銃撃したのはヴィンセントのようだ。(池田にかするぐらいの命中精度をもっていたし・・)

ヴィンセントは30分の猶予とし、犯人が解除コードを渡さなければ皆殺しにすることを宣言する。


16. 時限爆弾

一旦池田の部屋に皆で戻り、犯人を推理する。リールと一緒に一芝居うって犯人(ジゼル)を油断させた後に押さえつけ、証拠をつきつけていく。ジゼルは過去の経験から窓からの侵入したこと、トマスの殺害方法を知っていたことを推理していく。ジゼルはこの島にいた少女の一人で何らかの方法で助かった存在と推測し、そのためトマスの殺害方法も知っていたこと語る池田。

そして最後に犯人の身体に残る証拠である古い火傷と新しい火傷でとどめを刺す。とうとう正体を表すジゼルだけど、追い詰めたと思ったところでアウロラの名を叫ぶ。

そこにやってきたのは、シロナガス島の悪魔。シロナガス島の悪魔に対して彼らを食べる余裕は無いこと、自分を連れて逃げることを指示し時限爆弾を置き土産に更にアキラも連れ去っていく。(ところで、この時限爆弾はどこから取り出したんだろう??)

ジゼルはシロナガス島の悪魔をアウロラと呼んだ。しかも人語を理解できるらしい。池田の中のアウロラの記憶もあり、混乱する池田。

ここで置き土産の時限爆弾を解除する作業になる。ジゼルはアキラを食堂に置き去りにしてどこかに行ってしまっていた。アキラからの電話で出ようとすると本館への扉の外にある爆弾が爆発することを教えられる。

で、この時限爆弾解除なんだけど、毒蛇の時と同じで時間制限がある。時間制限以内に解除できないと爆発するけど、爆発後はリトライするか聞かれるのでロードする手間は省ける。ただそれでも一応セーブはしておくといいと思う。それと、この爆弾解除、カーソルの動きがシビアになるので移動量を少なめにして微調整できるようにしてから挑戦した方がいい。(開始してからだとメニューを開いて設定することができなくなるため)

爆弾を解除して少しすると鉄の扉の外に仕掛けられた爆弾が爆発して鉄の扉を吹き飛ばす。

本館に行き食堂でアキラと合流するものの、よほど一人でいたことが怖かったらしくしばし理性を失っているアキラ。この異様なまでに怖がっている理由はゲームクリア後のエクストラとなるシナリオで解明される。

リールの通信装置で助けを求めるために食堂で籠城する覚悟をする一堂だが、そこへヴィンセントからの電話が来る。彼らを始末するための者を送り込むと伝えてくる。その目的を聞いた池田に対し、その野望を語るヴィンセント。人類が次の段階へ進み新しい世界がやってくることを話し、電話は切れる。


17. ゾンビ

その後食堂に何者かが入ってくる。近づかないように警告しつつここで選択肢、撃つかそのままで待機するか・・。相手が屋敷の住人である可能性もあるため迷うものの、どちらでも結果に大差はない。ここ、またもやホラーですよ。コワいです・・。

現れた人物はジェイコブ。ヴィンセントに撃たれて死んだハズのジェイコブが襲ってきた。池田が頭を撃つがまだ動きリールは右足を噛まれてしまう。更に撃って頭を半分吹き飛ばしてもまだ動くというしぶとさ。

ヴィンセントが言っていた始末するための者はジェイコブのことだった。しかも不死。地下で見たN-131の資料からそれらと関係があることを推測するねね子。

廊下に退避するもののそこにもいなくなったと思われた屋敷の他の連中がゾンビになって群がってくる。玄関に行ってもゾンビ、客室棟に行ってもゾンビ、とゾンビだらけになっている。というか、これらのゾンビはどこから湧いて出てきたんだ?隠し通路でもあるんだろうか?

あちこち逃げる手立てを考える中、ゾンビたちはそれぞれの持場から離れないことに気づく池田。そこから、ゾンビの動きをコントロールしていることを推測。それを裏付けるようにねね子が地下で見たBH計画は、ブレインハッキングつまり思考をハッキングしてコントロールするということがわかってくる。

と、そんなことをしている内にシロナガス島の悪魔っぽいけど蜘蛛みたいなのが襲ってくる。とうとう追い詰められてきた池田達、リールが通信装置(座標入力済)をねね子に託し、自らが囮になり他は皆地下に逃れる。エレベータに入って地下に降りる時あの蜘蛛っぽいヤツにリールがやられてしまう。最後は池田の手で終わらせることを願うリールに応える池田。死亡フラグと書いたけど、本当にそうなるとは・・・。

緊迫した中で悲しい気分になるのも束の間、エレベータを蜘蛛みたいなやつが襲ってくる。天井から鋭い手?を突き刺してくるけど、池田がエレベータのカウンターウェイトを落下させて退ける(倒す)。


18. アビゲイル

ようやく地下にたどり着くと、壁に血痕がついており資料室まで伸びている。資料室に入ると重傷を負ったアビゲイルがいた。

アビゲイルからは情報を教える代わりにヴィンセントを殺すように依頼される。アビゲイルはヴィンセントから池田達の始末がついたかを確認するように言われ、生きていた場合は片付けるように言われていたが、あのゾンビ達はアビゲイルを襲うようにプログラムされており、罠にハマったアビゲイルは重傷を負いながら命からがら地下の資料室まで逃げおおせてきたという。

また、ジゼルは捕らえられ、解除コードを得るためにヴィンセントに利用されているようだ。解除コードで解除するものは完全な不死の方法。これまでの中途半端な不死ではなく、完全な不死を得るためにある研究者(ノーマンノースのこと)が設定したロックを解除するコードが必要だった。

また、屋敷の者(ヴィンセントやアビゲイル)とジゼルは連携していたわけではなかったようだ。レイモンド卿を脅迫したジゼルを放置して、レイモンド卿が殺されることで寧ろ都合が良くなり、研究成果を得るチャンスを掴むことになった。更にジゼルが解除コードの存在を示したことで屋敷の者がその研究を奪うことを決定した。

ヴィンセントはアビゲイル(というか彼らの所属する組織)を裏切り完全な不死を独占することを目論んでいることが判明する。そして島で行われていた研究は既に書いているけど不死の研究。ゾンビではなく人として理性を保ちながら不死になるという研究がノーマンノースによって行われていた。また、別のアプローチとしてはBH(ブレインハッキング)で人間の頭脳を電子化することでも進められていた。(因みにノーマンノースが既に完全な不死を完成させていたものの、その存在を隠していたようだ)

最後にシロナガス島の悪魔について池田が尋ねるが、N-131は元は人間の娘から作られたもので、もしかするとその名前がアウロラなのかもしれないと語っているものの、アビゲイルが聞いた時はその娘はアウロラではなかったと話している。果たして、あのシロナガス島の悪魔はアウロラなのか?

ジゼルが島の生き残りの可能性についても確認するが、島から脱出した少女が1人いたが死体で発見されたと言っている。では、ジゼルは何者なのか?

N-131はジゼルを襲わなかったことから、ジゼルとアウロラと呼ばれるシロナガス島の悪魔は島で知り合う関係だったことが推測される。個人的には、もしあの可愛いアウロラが見る影もない姿になってしまったことを考えると、胸が痛い。


19. ヴィンセント

気を失ったアビゲイルを置いて、奥の部屋(血の付いたドア)に入る池田達。で、この部屋はグロいです。下には人の身体の一部と思われるものが大量にあり、両脇にはN-131みたいなのが培養槽の中に入っている。しかもカーソルで調べるとホラー演出(ホント、好きだよね)をやってくれるし・・・。

で、一通り調べて奥の扉に入ると、とうとうヴィンセントとご対面。

部屋の中には巨大な脳。えーと、古くはルパン対複製人間のやつでマモーとして出てきたけど、最近だととある科学の超電磁砲でメンタルアウトの食蜂さんのエクステリアとしてでてきたヤツですかねw??

何故そんなデカい脳が?って思うものの、ヴィンセントの前にはジゼルが倒れている。自分が神になることを演説するヴィンセント。銃で撃たれても死なずに起き上がってくる(まぁ予測はできるけど・・)

既に不死の身体を手に入れているヴィンセントだけどまだ身体が馴染んでいないため、動作が緩慢。ヴィンセントはN-131に彼らを食べるように命令を下し、池田達はN-131がこちらへやってくる前にジゼルを助け別のドアから逃げる。(N-131はジゼルを攻撃しない、そうプログラムされているのかそれともN-131の意思でそうしているのかはわからない)

あのシステムがある部屋にジゼルを寝かせ、応急処置をする池田。出口を探るアレックスだけど、見つからずに何かを注入する注射器のようなものを見つけてくるけど、役に立ちそうにない。

そこで意識を失っていたジゼルが意識を回復し、不死を倒す方法があることを話すもののまたすぐに意識を失ってしまう。

ヴィンセントを倒すための方法をジゼルから聞かなければどうすることもできない状況の中、ブレインハッキングシステムを使ってねね子がジゼルの記憶に入り探ることに。その間の時間稼ぎは池田がヴィンセントと殴り合いw

ねね子が意識に入っている際にジゼルが覚醒するとねね子が戻れなくなってしまう。なかなか緊迫というか悲壮感のある状況だ。不死を倒す方法を完全記憶能力を持つねね子が覚え、システムから出てその対処をする必要があるため。ねね子は意を決してジゼルの意識にダイブする。


20. ジゼル

ジゼルの記憶の中にダイブしたねね子。ここでねね子はジゼルの過去を追体験することになる。ただ、ここは物語の根幹になる部分なので、感想を控える。ここまで書いておいてなんだけど、買ってプレイした方が楽しめると思っている。(「6. 島の秘密」でアウロラが言っていた噛み合わない言葉の意味がここでわかるようになる)

因みに選択肢を間違えるとシステムから戻ることができずにゲームオーバーになるので、こまめなセーブを。


21. シロナガス島からの脱出

ジゼル意識に飲まれてしまったもののジゼルもねね子の存在に気づき2人で何とか戻ってくることができた。ジゼルの過去から不死を倒す仕組み(不死を殺す薬)を知る。ちなみにここは音楽のボリュームが大きくなって各キャラの声が聞きづらくなってしまう。音楽自体はクライマックスらしく勇壮な音楽で好きなんだけど、ここはメニューを開いてボリュームを落とす操作をプレイヤーにさせずに調整して欲しかったかな・・。せっかくの感動シーンもこのボリュームアンマッチのせいでシラけてしまう。

この不死を殺す薬は、ヴィンセントは精密な生体コンピュータと捉えそのコンピュータにウィルスを感染させることで不死を破壊することができるというものだ。ここでのねね子は、これまでの利己的で口の悪い性格の歪んだ女の子ではなく、みんなのために自分でできることをやる、という決意に満ちて行動している。

一方、池田達はヴィンセントと対峙、池田が戦うものの一方的にボコられている。何とか奮闘しているものの、そこにやってきたN-131が池田たちを食らおうとする。(N-131はジゼルに対してはその行動ができないものの、それ以外の人間は食してしまうようだ・・)

そこへ薬を作ることができたねね子がやってきて瓶を投げる。瓶を撃つように言われた池田は銃撃するが、ヴィンセントから外れて瓶が割れて床で炎上したため、嘲笑うヴィンセント。スプリンクラーが作動したところで再度N-131に始末するように言うヴィンセントだが、動きが止まってしまったN-131。

そのまま身体が崩れてしまう。更にヴィンセントも身体が崩れ始め、再生ができなくなる。スプリンクラーの水にその薬を仕込んだねね子による作戦は見事に成功した。が、誤った解除コードを入力することで島ごと爆発させて池田達の道連れを目論む。

ジゼルが意識を回復し、巨大な脳のある部屋の左側のドアから脱出できることを教える。怪我をしたアキラをアレックスが支え、池田がジゼルを支えて脱出する。リールから託された通信装置を持つねね子は、ジゼルの勧めで先に行き通信を送るように言われたため先へ行くねね子。

そしてその場で池田から降ろしてもらったジゼルは、アレックスの爆弾を持ちここで食い止め役を買って出る。アレックスは爆弾を渡しつつ、アレックスの真実をジゼルに打ち明ける。また、アキラには別れの言葉として人としての生き方に助言を与える。タイトル回収もここで行われる。

爆破まで間もない状態になり、ジゼルと池田を残し脱出を計る一堂。先に行ったねね子は、地下施設から抜け出し夜明けの空が運良く晴れていることを確認、通信装置を起動する。

残ったジゼルと池田は、ヴィンセントが放った他の実験体を倒していくものの限界になってくる。最期の別れの挨拶を交わしジゼルの元を離れ脱出する池田、残ったジゼルには人の形を保つことができなくなったヴィンセントが近づくものの、人生でやるべきことをやり切ったと宣言するジゼルの爆弾によって道連れとなる。

出口に急ぐ池田だったものの島の爆発の影響で通路が塞がってしまう。万事休す、池田もやることをやり切ったとして煙草に火をつけ一服した時に島が爆発する。その刹那、池田の意識にアウロラとジゼルが現れる。呼び戻された池田は僅かに見えた出口の光に進み、とうとう脱出に成功する。

この島の秘密を知るものを消そうとする組織のヘリとねね子の通信による救出のヘリが入り乱れるものの、1機が池田達の前にやってきてやっと救出される。ヘリの中でそれぞれがシロナガス島での出来事を思い返す中、ねね子は資料室でみたアキラの父親に関することを伝える。

そして、エンディングへ・・。

ということで、最後までプレイすると一遍の映画をみたかのような、楽しかったけど切ない気持ちにもなった。PCならワンコイン程度、switchでもワンコイン+αな値段なので購入してプレイすることをお勧めしたい。タイトルがシロナガス島からの脱出とかシロナガス島からの帰還ではなく、シロナガス島への帰還になっている意味を理解することができると思う。

最後に

本編をクリアするとエクストラのシナリオが開放される。いわゆる後日談みたいなものだけど、本編同様に突然ホラーな話になるのでニガテな人はプレイしないほうがいいかもしれない。それと、オッサン世代なら知っているかもしれないけど、エクストラシナリオの話の流れって、ラブコメの金字塔めぞん一刻の番外編とカブる。内容は全然違うんだけど、あぁやっぱりそうだったか・・・とニンマリしてしまうかもしれない。

ということで、シロナガス島への帰還の感想でした。これを見た人は是非買ってプレイしてみて欲しいかな、と思っている。

追記(2023/08/19)

ネットのゲーム関連記事で、このゲームの作者がノベライズ作品を出すという記事を見た。個人的にゲームとして面白かったし、またノベライズでより深い部分(ゲームでは断片的にしか見えていなかったところの深掘り)が見えてくるとも思うので、ゲームより全然高い(ww)けど、予約した。9月末頃のようなので、来月末までがちょっと楽しみだ。

追記2(2023/09/29)

ノベライズが届いた。まだ読んでないんだけど、あれ?というかこれミスじゃね?って思うのが1つ。下巻の巻頭の絵、アビゲイルと並んでいるのは、池田戦ではなくてヴィンセントじゃないのか?というか上巻の人物紹介の図を見ても、これヴィンセントだろ!

もしかしたら、ゲームとはストーリーが違うのか?いずれにせよ、読んだら追記で感想を書いてみたいと思う。

あっ、あと、ゲームの方は先日アップデートが来ている。少しだけ触ったけど、スキップがホールドされるようになって快適になった!

追記3(2023/09/30)

上巻、下巻両方を読み終えた。昨日書いた下巻の扉絵の指摘は間違いなく書籍側のミスで、そこに描かれている顎髭を生やし白手袋をして銃を構えているのはヴィンセントだ。物語はゲームと同じ内容をノベライズの形にしているため、このシーンも中にちゃんと出てくる。おそらくコレは初版の第2刷、もしくは第2版の時に修正されるんだろうな。

そして感想としては、期待した深掘り等は無いのが残念だった。表現等の多少の相違はあるものの、上記に書いたように基本ゲームと同じ内容をノベライズしたものとなっている。個人的によい点は、ねね子の吃音がゲームに比べて読みやすくなっているところかな。

ちなみに、本のページ数は上巻が383p、下巻が376pと全体で750p以上の長編で、どちらもそれなりの重さがあるせいか長時間本を開いて読んでいるとちょっと手が疲れる。

で、ゲームを一通りプレイしたことが無い人ならノベライズもいい(小説であれば各人物の声やBGM、景色といったものは文章で表現されるので、読んだ人の想像の世界になる)と思うけど、ゲームをプレイしてクリアした人だと買って納得できるかは微妙かもしれない。

以上、ノベライズを読んだ感想でした。

追記4(2023/10/07)

そういえば、時系列にちょっとした矛盾があるかな、と思っている。

それは、ルイアソシエに到着して部屋割されてからねね子が窓から落ちそうになった時のことだ。

池田はねね子救出のために部屋に行く際ジェイコブから「一緒にスコッチでも」と声を掛けられる。池田はこれを断ってねね子を救出し、救出後たいして時間経過もなく電話で昼食の連絡がやってくる。

でも、リールからトマスの事件について事情聴取した時は、昼食のだいぶ前からラウンジでジェイコブと酒を飲んでいたことを証言する。そして、昼食の準備ができる大分前に、ジェイコブに嫌気がさしてトイレのフリして部屋に戻ってやろうと思った時は鉄扉は開いていて、昼食の準備ができたと連絡が来た時に鉄扉を見たら閉まっていた、と証言をしていた。(ジェイコブと酒を飲んでいたことは、銃撃後にジェイコブに話を聞いた時に同じ証言をしていることから、リールの証言は正しいと思われる。時間帯は11時半頃で、昼食が12時だ。)

つまり、昼食の準備ができる少し前、ジェイコブは客室棟ではなくずっと本館の方に居たということになり、ジェイコブが池田に声を掛けることはできないんじゃないかと思っている。

加えて、池田がリールに「ルイアソシエに到着してからうめき声が聞こえなかったか?」と尋ねると、ねね子が落ちそうになる時の声を聞いたと証言しているんだけど、これもその時間帯にラウンジに居たリールは聞くことはできないはずだ。

まぁ、現実では起きてないことがアウロラのように追加されていただけかもしれないけどね・・。