toscanaAC’s blog

雑記です。

ゲーム感想 アケアカ「沙羅曼蛇」

グラディウスと比べて、初見殺しが多い。

アケアカ「沙羅曼蛇

沙羅曼蛇

グラディウスをやったらやっぱり沙羅曼蛇、ということで沙羅曼蛇の感想を書いてみる。

沙羅曼蛇は1986年発売のゲームで1985年ぐらいからアーケードゲームで普及してきたFM音源が搭載された基板だ。加えて合成音声もあってゲーム中に色々と喋ってくるw

グラディウスとの大きな違いは、以下の5つだ。

  • スクロールが横だけでなく縦がある
  • パワーアップがカプセルではなくアイテムになっている
  • 2人同時プレイができる
  • スクロールがグラディウスより速い
  • その場復活&マルチプル引き継ぎ

縦横やパワーアップ方式、同時プレイはわかりやすいけど、スクロール速度は地味ながら結構大きい違いになると思っている。このスクロール速度が違うことで、グラディウスと同じ感覚でプレイすると敵の対応やアイテムの取得など、様々な面で遅れを取ることになってしまう。

それと、カプセルではなくアイテムになったことで現在のパワーアップゲージを気にすること無くプレイすることができるようになっている。あと、やられた場合にその場復活になっているのと、やられた場所にとどまるマルチプル(グラディウスのオプション)を引き継ぐことができるようになっている。

システム面ではプレイしやすくなっているハズなんだけど、感覚としては寧ろ難しい印象を受けた。(ま、それは後ほど感想で書くけど・・)

それと、実は私はナムコゲームが多いキャロットにばかり行っていたこともあり沙羅曼蛇をゲーセンで見たことがなく、グラディウスIIを見ていて沙羅曼蛇のことを知ったぐらいだった。そのため、グラディウスIIを知ってから沙羅曼蛇をプレイしたため、どうしてもステージの構成や音楽面でグラディウスIIより劣っていると強く感じてしまう。(グラディウスIIより約1年半ほど前に出ているのだから当然といえば当然なんだけどね)

ということで、ネガティブな印象を持つ沙羅曼蛇について感想を書いてみる。

■ステージ1 増殖性細胞

ステージ1 増殖性細胞(背景切り替わるところ)

ステージ1 増殖性細胞(牙?が出てくる)

流石にステージ1だから難しくはないんだけど、グラディウスIIをやった後だとスクロールの速さを実感できる。まごまごしてるとアイテムを取り逃がすし、最初の雑魚敵ですら撃ち漏らしたりするので何度かやりなおした程だ。

グラディウスIIだとステージ2のエイリアン面やボスラッシュのゴーレムとかで触手が出てくるけど、元ネタはこのステージということかな(グラディウスの触手ステージはちょっと違うかも)

で、スクロール速度が速いということも原因ではあるんだろうけど、アイテムを取る時にちょっとこすった程度でもミスになってしまってグラディウスIIに慣れているとかなりシビアに感じた。

それと、ボス手前の細胞の壁のところは撃って破壊すると、しばらく経って再生されるのでこのタイミングが悪いと再生する細胞にやられてしまうことがある。触手を倒すために撃っていると細胞の壁を破壊してしまって、そのまま先に進もうとすると再生する細胞にやられる、というパターンでやられることが多かった。ここは初見殺しだ。

マルチプルを後ろに持っていって、細胞が再生してもすぐに破壊するようにすれば問題ない。

ステージ1 ボス ゴーレム

ステージ1のボスは、グラディウスIIのボスラッシュでも出てきたゴーレムだ。触手がちょっと長めな感じがするけど、とりあえず右回りで逃げながら目玉を撃てば倒せる。グラディウスIIのように目玉が引っ込まないのと軽くダメージを与えるだけでも倒すことができるので、装備さえあれば楽だ。

■ステージ2 隕石空域

ステージ2 隕石空域 画面フラッシュする敵

ステージ2 隕石空域 隕石と雑魚

ステージ2は隕石空域と名が付いている通りザコ敵の他は隕石が出てきて自機の移動範囲が狭まることがあるけど、落ち着いて移動すれば抜けるのはそれほど難しくない。不思議とステージ1と比べてもあまり難しさは感じない。

ただ、横画面で縦スクロールになるので上下が狭く隕石とあいまって敵弾が厄介だ。それと撃つと八方に弾を撃つ敵が出てくるので逃げ場がなくならないように撃つタイミングを調整しながら倒すといい。

ステージ2 ボス テトラン

ステージ2のボスもグラディウスIIのボスラッシュで出てきたテトランだ。ここは縦スクロールの流れで横画面縦位置で戦うことになるので触手は短めだ。それと移動が少しカクカクとしていて、グラディウスIIのなめらかな動きを見ているとまだハード的に厳しいのかな?と感じてしまう。

コア前のシールドを破壊すればゴーレム同様にコアに軽くダメージを与える程度で簡単に破壊することができる。おそらくステージ2は初心者でも比較的簡単にクリアすることができるんじゃないかと思う。

■ステージ3 高密度エネルギー

ステージ3 高密度エネルギー プロミネンス下

ステージ3 高密度エネルギー プロミネンス上

ステージ3はまた横スクロールの画面になる。いわゆる上下が炎の壁に囲まれたステージで、最初から最後までステージ構成が変わらない。ところどころ上下からプロミネンスのように炎が吹き出してくるんだけど、炎が吹き出す前に少し地形が盛り上がるんだけどこれを目視してからでは避けることができないので、画面後方でよく見ながら落ち着いて対処。

プロミネンスの他、火の玉とか火の鳥とかが出てくるけど装備があれば大したことはない。

ステージ3 ボス イントルーダ

ボスもグラディウスIIのボスラッシュで出てきたイントルーダだ。グラディウスIIと同じく自機の周りをぐるぐると回らせるようにしむけるといいんだけど、グラディウスIIと違って動きがガクガクしてて上下左右に少しずつ移動するのでそのまま待っているとぶつかってやられてしまう。

なので輪っかの中でぶつからないように自機を少しずつ移動させつつダメージを与えていくことになる。沙羅曼蛇では3匹に分裂することもなく倒すことができる。

■ステージ4 地底火山

ステージ4 地底火山 岩石

ステージ4 地底火山 分岐

再び縦スクロールで火山地帯になる。火山から岩が吹き出すのはポツポツと出てくる程度なので大したことはないものの、背景となる地面から敵が出現、上昇してきたりして気がついていたらやられていた、なんてことが起きやすいステージだ。(個人的に感じているだけかもしれないけど、沙羅曼蛇全体がそういうケースが多い気がする・・)

他にもキャプチャには無いけど画面上から石つぶてが降ってきて、速度が速いものもあるためタイミングをミスるとぶつかってしまう。他にも狭い通路に分裂する岩(キャプチャ1枚目)があったり道が3つに分かれていたり(キャプチャ2枚目)して、気を抜くとやられてしまう、忙しいステージになっている。

それまでの3ステージから比べるとグッと難易度が上がっているため、初心者ならここで全滅してしまうんじゃないだろうか?

ステージ4 ボス 要塞ヴァリス

難易度が上がるステージ4。極めつけはボスの要塞ヴァリスだ。コアは3つあって、コア前にはシールドがあるけどこれを破壊するのは大した手間はかからない。ただ、コアはふさがっていて開くまでダメージを与えることができない。そのくせ、コアから破壊不能な青い玉を出してきて、これが壁にぶつかってあちこち跳ね回るため追い詰められてコアを倒す前にやられてしまう。

青い玉はそこそこ速度もあるし、どんどん出てくるのでまともに対応して避けきるのはかなり難しい。なのでキャプチャのように最初の玉が出た後に右側のコアの脇に自機を移動させておくと青い玉は横と右側の縦のみ動くようになって、自機にぶつかってくることがなくなる。タイミングが難しいけど、青い玉から逃げ回るよりはマシだと思う。

何れにせよ、対処方法を知らないと間違いなくここで全滅すると思うので、道中含め非常に嫌らしいステージだ。

■ステージ5 小惑星

ステージ5 小惑星 岩石

再び横スクロール。このステージは小惑星と名がついている通り、岩石が流れてくるんだけど岩石と一緒に雑魚敵も攻撃してくるので注意しながら進む必要がある。流れてくる岩石は焦って避けるより、少し待って隙間ができたらスッと抜けるように避けると避けやすい。

ステージ5 小惑星 ザブ

岩石地帯を抜けると自機を取り囲むようにザブが出現して一気に襲いかかってくる(しかも結構速い)。マルチプルを自機の周りにおいて連射していればやられずにすむものの、初めてこれが出現したときは面食らうし、気づいたときにはやられているという状態になるんじゃないかと思う。完全な初見殺しだ。

これが6回もあるし、最後の2回はそれまでの4回より多くザブが出てくるのでかなりキツイ。デザイナーの意地の悪さを感じずにはいられない。

ステージ5 小惑星 編隊

極めつけは、その後の高速に右から左に飛来する敵編隊で画面上部と下部でやってくるけど大量の弾を撃ってくるので、キャプチャの位置にいないと敵弾に追い詰められてやられてしまう。これも完全な初見殺しで、非常に嫌らしい。

ステージ5 ボス 空母デス

こちらもグラディウスIIに出てきたデスだ(ま、沙羅曼蛇の方が先なんだけどね・・)。沙羅曼蛇では弾を撃ってくるのと、ステージ4のボスと同じく青い玉を撃ってくる(しかも何個も)。この青い玉がステージ4同様にあちこち跳ね返って非常に厄介なので敵弾が自機にこないように少し斜め上に位置して連射していれば、敵弾も青い玉も真横に出て当たらなくなるので上手く位置取って倒すようにしたい。

■ステージ6 要塞地帯

ステージ6 要塞地帯 都市上空

ステージ6は要塞地帯なんだけど、序盤は都市上空で後半から要塞地帯になる。都市からピンク色の対空砲火があがってくるなか、ザコ敵も出てくるので対空砲火をよけつつ先へ進む。ただ、この対空放火のタイミングが測りづらくてギリで避けようとするとやられることがあるので、少し余裕をもって大回りで避けるのがいいかもしれない。

ステージ6 要塞地帯 ビックコア

要塞前の地上にはビックコアが配置されていて、上昇してくるとすぐにレーザーで攻撃してくる自機への追随もそこそこ速いのでもたもたしているとやられてしまう。自機を左右に振りながら攻撃しつつ左右の端まで来た時に切り返して反対側に逃げるといったヒットアンドアウェイで楽に倒すことができる。(ビックコアの上昇前に上に位置取るという安全地帯もあるらしい・・)

フォースフィールドがついてる場合、フォースフィールドにレーザーが当たる分には防いでくれるけど少しズレるとやられるので要注意だ。

ステージ6 要塞地帯 モアイ

ビックコアを倒して先へ進むと要塞内の地面があって都市が見えなくなる。この見えなくなった状態でも対空砲火があるので、迂回しつつ要塞内の地面をミサイルで破壊しながら進んでいくとボス手前でモアイが出てくる。(コナミってモアイが好きだよね)

対空砲火とモアイの連携攻撃は結構キツくて、初見殺しとまではいかないけどミスしやすいことろだと思う。

ステージ6 ボス 下からくるゼロスフォース

「Danger、Danger、・・・」と連続して警告する音声の後に画面下からラスボスゼロスフォースがやってくる。

ステージ6 ボス ゼロスフォース

このボス、壁にくっつく足のようなのがついていて、前と後ろの計4つを破壊すると要塞の地面を突き破って下の都市に落ちていく。妙にあっけないやられ方。

■脱出

脱出 高速スクロール

グラディウスだとボスを倒して脱出してエンディングだけど、沙羅曼蛇は違う。脱出する際に高速スクロールになって更に通路をシャッターで閉じようとしてくる。当然間に合わないとシャッターに激突してやられてしまうという、最後の最後に陰険な仕組みが用意されている。

残機があればそのままクリアできるけど、残機が無いとゲームオーバーになってしまうのでここまで来たプレイヤーの気持ちを考えるとゲームの作りとしてどうかと思う。(再チャレンジする気持ちより、やってられるかって気持ちになる方が多いんじゃないだろうか?)

■エンディング

エンディング 脱出するビックバイパー

エンディング コナミロゴ

無事脱出するとおなじみ脱出シーンになって、爆発、スタッフロールとなる。エンディングBGM「Peace Again」は、シンプルで優しい印象の曲だ。個人的にお気に入り。

エンディングが終わると、「Try Again」のボイスとともに2周めが始まる。ステージ1から1周目とは地形が変化したりしてグラディウスとは趣向が違った2周目になっている。

ということで、沙羅曼蛇の感想を書いてみた。

各ステージの感想に問題点となることも書いているので個別にまとめたりはしないけど、簡単に言ってしまえば前半ステージの容易さに対して後半ステージの難易度上昇が半端なく、初見殺しが多い上に復活しづらいゲームの仕様から初心者や下手な人には向かないゲームになってしまっているのが残念だ。(復活という点ではグラディウスIIよりマシだけど・・・)

グラフィックがよくなってBGMはFM音源でステレオ出力、当時としては最新の技術を使って作られたのにあまり流行らなかったのもプレイしてみてうなずける。

以上、沙羅曼蛇の感想でした。